ジョーク
ジョーク: 足をピン！と伸ばすママ
子供の無邪気な世界を守るため、時として大人は子供の鋭い質問に対して「優しい嘘」をつきます。死にまつわる素朴な疑問を息子から投げかけられ、とっさに嘘をついた父親。しかし、その嘘が予期せぬ事実を暴くことになります…
学校から帰ってきたフリッツ君は庭で小鳥の死骸を見つけました。すでに死後硬直を起こしており、地面に横たわったまま足をピンと宙に伸ばしていました。
父親が帰宅すると、早速フリッツ君は尋ねました。
「ねえパパ、今日庭で鳥が死んでたよ。死んでるのに足をまっすぐ上に伸ばしてたの。どうして足があんな風になるの？」
父親は少し言葉を選びながら言いました。
「ええと…そうだね、それはきっと、その…上に向かって足を伸ばせば空に届きやすくなって、神様が天国に連れて行きやすくなるからだよ」
「なるほど！その通りだね、パパ」フリッツ君の納得した様子に、父親はホッと胸を撫で下ろしました。
数日後、父親が帰宅するとフリッツ君が駆け寄って興奮した様子で大声で話しかけました。
「パパ！今日ママが危うく死んじゃうところだったんだよ！」
「ええ？！何があったんだ？」父親は驚いて尋ねます。
「あのね、今日は学校が早めに終わったから、ママを驚かせようと思ってこっそり家に帰ったんだ。それでパパとママの寝室の前を通ったら、ベッドにママが仰向けに寝ててね、この前の鳥みたいに足を上にまっすぐ伸ばして叫んでたんだ。『オーマイゴッド！逝っちゃう！』ってね。ライナーおじさんがママの上に乗ってしっかり抑えてなければ、きっとママは天に召されてたよ」
子供に優しい嘘をついた結果、幸か不幸か予想外の厳しい現実を知ることができたようですね。
ジョークシリーズ浮気・修羅場編はこちらからもどうぞ ↓
プレビュー画像: ©Media Partisans
