福岡の小学5年生は警察から表彰された しかしその理由を聞いた時思わずドキッとせずにいられなかった

一般的に、日本人には、思いやりに溢れ、温かく、お互いを助け合う気質があると言われています。

狩猟ではなく農耕中心の村社会を築き、和を重視して生きてきた日本人だからこそ…とか、古来より日本に根付く神道の影響…とか諸説あるようです。

しかし、私たちが信じているその自己イメージは、本当に正しいのでしょうか?

先日、福岡県の小学5年生が、警察から感謝状を授与された出来事が大きな話題を呼んでいます。

少年の名前は、今村晄(あきら)くん、11歳。

感謝状が送られた理由は、迷子になって泣いていた小学2年生の7歳の女の子を助けたというものでした。お手柄です!

しかし、この小さな人助けのエピソードが、どうしてそんなにも大きな話題を呼んでいるのでしょうか?

事件の経緯を説明しましょう。

晄くんはあたりが暗くなり始めた午後6時半ごろ、そろばん塾から自転車で帰宅中に、歩道で犬を連れて泣いている女の子を見つけたそうです。

「どうしたの」と聞くと「道に迷った」とだけ答えたそうです。

晄くんの行動は迅速でした。すぐさま、父親の雅和さん (47) にスマホで連絡。このような場合どうしたらいいか、父親に指示を仰いだのです。

ちなみに父親の雅和さんは航空自衛官。何か困ったときは、いつでもすぐにスマホで連絡するように、日頃からよく言い聞かせていたそうです。

雅和さんは、晄くんに「女の子と一緒にそろばん塾に戻りなさい」と指示。そして自らも、素早く地元の警察署に通報したそうです。

(画像はそろばん塾のイメージです)

晄くんと一緒でも、女の子はワンワンと泣き続けていたそうです。晄くんは、そろばん塾へのたった300メートル程度の道すがらでも、女の子に「どうして迷っちゃったの?」「お家はどこなの?」と優しく語りかけ、不安を取り除いてあげるように心がけたそうです。

そして無事にそろばん塾へと到着した2人と1匹。警察官が女の子を保護しに駆けつけたのと、女の子の母親が帰ってこない娘を心配して警察署に通報してきたタイミングは、ほぼ同じだったそうです。素晴らしい連携プレー!

女の子は、友達と一緒に友達の犬連れで散歩している途中に、迷子になってしまったということでした。それにしても女の子のお母さん、通報したと同時に「保護しています」という話が聞けて、本当にホッとしたことでしょうね。

晄くんの行動はとても迅速で立派です。女の子を見事に危険から守ったと言えるでしょう。

しかしここで気になるのは、周囲に助けてあげられる大人はいなかったのか?ということです。

いいえ、実は事件の現場では、実は何人も大人がいたのです。しかし、見て見ぬふりをして通り過ぎて行ってしまったんだとか。

晄くんも、「まわりに大人たちがいるのに何もしなかった。だから自分が助けるしかないと思った」と率直なコメントを残しています。

 

日本人は一般的に親切な人たちと思われており、私たちもそう信じているでしょう。しかし一方では、日本人は世界で一番冷たい人たちであるという研究結果が存在するなど、相反するデータがあることもまた事実です。

今回の事件が象徴しているように、こと「見知らぬ他人を助ける」ようなことに関しては、意外と素っ気なかったりしますよね。

単純に「実は日本人は冷徹だ!」という心持ちの議論ではなく、日本の構造的な問題も見え隠れします。たとえば、自分以外の人を思いやる余裕がないほど、長時間労働などのストレスを抱えている人が多いのかもしれません。それに「他人に迷惑をかけてはいけない」と教えられて育ち、誰かに助けを求めることにも、誰かを助けることにも慣れていないのかもしれません。

さらに言えば、困っている人に手を差し伸べることで、余計な責任を負うことに対するためらいもあるでしょう。

女の子を助けた優しく勇気ある晄くん。彼の行動は、私たち大人の迷いや偽善そして社会の問題をさらけ出してくれました。

日本人が思いやりの心が強いというのは信じたいですが、和を重視するということは、裏を返せば波風立てない、ことなかれ主義が蔓延しやすいということでもあります。特に現代は、困っている人を見たら助けるというごく当たり前のことがやりづらくなっているのかもしれません。個人個人が強く独立している現代ですが、そんな今の風潮にうまく合わせつつも、お互いを助け合える日本社会を目指すことはきっとできるはずです。

プレビュー画像:  © Facebook/ 鈴木信一

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