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えらい

「同じダウン症の人の励みになりたい!」ひとつひとつ夢を叶えてきたダウン症の21歳男性

明日、3月21日は「世界ダウン症の日」です。ダウン症の人々のほとんどに21番目の染色体が3本みられることから、国連は2012年、3月21日を世界ダウン症の日として定めました。

米国アラバマ州のジェイク・プラット(21)は、生後まもなくダウン症候群の診断を受けました。ダウン症の診断は、両親を驚かせ、彼の人生に不吉な影を落としたかに見えました…

ジェイクの姉エイミーはインタビューでこう語っています。「医師から、ジェイクは障がいがあるから普通の生活はできず、施設に収容する必要があるかもしれないと説明を受けました」

しかし、ジェイクの両親と姉は医師の言葉を受け入れませんでした。「ジェイクは他の子と変わりなく、望むことは何でもできると家族は信じていたんです」とエイミー。

「弟は高校に入り、フットボールチームでプレーすることを夢見ていました。『そんなことできっこない』と言った人もいましたが、彼はやり遂げました。試合でタッチダウンしたいという願いも叶えました。さらに彼は大学進学を望み、それもやり遂げました。運転免許も取得しました」

ジェイクはダウン症で生まれたことを嘆くことは決してありませんでした。そればかりか、彼は自分の持てる能力を最大限活かしています。21歳の彼は今、2つの仕事に就いています。朝はゴルフ場で働き、その後UPS(米国の運送会社)で荷物の配達をしているのです。

姉のエイミーは弟を誇らしく思っています。「ジェイクは物知りで有能です。その力を職場で発揮できることは本当に素晴らしいと思います。弟が多くの困難を克服したことが、人々のダウン症に対する認識を変えました、ダウン症であってもやりたいことは何でも達成できるんだと」

仕事を持つことは、彼の自己実現につながっているだけでなく、仲間づくりにも役立っています。たとえば、UPSの同僚のリチャードとは今では良き友人。休日に一緒にゴルフをすることもあります。

「UPSで働けることは、ジェイクにとって大きな意味を持っています。誰にも負担をかけずに自立した生活を送るのが彼の夢でしたから。彼を受け入れてくれた会社、機会を与えてくれた人がいなければ、彼がこれほど多くを成し遂げることは不可能だったでしょう」とエイミー。

ジェイクは自分の仕事を持つという目標を達成しただけでありません。恋愛も順調です。ジェイクには高校時代からグレースというガールフレンドがいるのです。社交的なジェイクに対し、グレースはシャイですが、最初の一歩を踏み出したのは彼女でした。グレースはジェイクをダンスに誘い、それ以来、2人は愛を育んでいます。

ジェイクはグレースと結婚したいと考えており、婚約指輪を買うために貯金を始めています。現役大学生であるグレースが卒業する頃にプロポーズする予定です。2人はできるだけ一緒に時間を過ごすことにしており、会えない日も1日に1回はビデオチャットをしているとのこと。

ジェイクは、同じダウン症の子どもたちに勇気を与える存在になりたいと思っています。そしてダウン症ではない人たちには「ダウン症の人を特別扱いするのではなく、ただフレンドリーでいてほしい」とメッセージを伝えています。

ジェイクとグレースはきっと素晴らしい結婚式をあげ、次の夢を叶えるでしょう。ダウン症や障がいのある人たちが社会で活躍し、幸せに暮らすことが当たり前の世の中に向けて、ジェイクのような存在はとても大切。ジェイクのこれからの夢の実現も応援したいと思います!

モデルとして活躍するダウン症の少年の記事32年間マクドナルドで模範的従業員として働いたダウン症男性の記事も併せてご覧ください。

プレビュー画像: ©Twitter/@thejakepratt ©Twitter/@Amy_Lissa