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【優しさの連鎖】72歳男性がメモと共に置き去りにしたバケツいっぱいの野球ボール。男性のメッセージが思わぬ人に届く

アメリカ人ランディ・ロングは、親子孫3世代で野球を楽しんできた72歳の男性です。彼は息子や孫と通った野球練習場の近くに、ボールの入ったバケツと小さなメモを置きました。思い出深いボールでしたが、もう使うことはないため誰かに使ってもらおうと思ったのです。しかしこのバケツいっぱいのボールは、多くの人々に気づきを与え、さらには、ランディ自身にも思ってもみない幸せな時間をプレゼントしてくれました。

©Youtube/CBS Sunday Morning

ランディの書いたメモにはこう書かれていました。

「差し上げます。

誰かがこの野球ボールをバッティング練習に使ってくれることを願っています。ガレージの掃除をしていて見つけました。息子と孫に数え切れないほど投げてやりましたが、息子は46歳、孫は23歳になり、二人とも引っ越してしまったので、もう投げてやることはできません。

©Youtube/CBS Sunday Morning

もしあなたが父親ならこの時間をどうか大切に。あっという間に過ぎ去ってしまいますから。

PS: 機会あるごとに子どもたちをハグして、愛していると伝えてください」

©Youtube/CBS Sunday Morning

このボールが入ったバケツを見つけたのは、ブライアン・ロビンソンという男性と息子のカーターです。ボールにつけられたメモに感動したブライアンと彼の妻は、このボールの贈り主に連絡を取りたいと考え、色々な人に尋ねました。そして、とうとうロビンソン夫妻はランディと連絡を取り合い、公園で会うことができました。

©Youtube/CBS Sunday Morning

この時の様子は以下の動画(英語)でご覧いただけます。

ロビンソン夫妻の息子カーターは野球少年。カーターの祖父はすでに二人とも他界しています。ロビンソン夫妻は、息子の野球の試合にランディを招待しました。もちろんランディは喜んでその招待を受け、試合後にカーターとランディはキャッチボールを楽しみました。ランディは小さなカーターとの時間を満喫し、過ぎ去った日々を懐かしみました。

©Youtube/CBS Sunday Morning

かつてランディはユースチームのコーチもしていたのです。

©Youtube/CBS Sunday Morning

しかし、この心温まる物語はそれだけでは終わりませんでした。ランディの孫イーサンは、祖母からこの話を聞き、それをツイッターで紹介したのです。

「僕のおじいちゃんは、僕らがよく行っていた野球の練習場のそばに、バケツいっぱいのボールを置いていったんだ。こんなメモと一緒にね…僕は泣いてないよ!君が泣いてるんだろ!」

このツイートには何十万件もの「いいね!」がつき、多くの人が「家族との時間」や「祖父母との時間」の有限さ、大切さに気づいたと感謝のコメントを残しています。

これがきっかけでランディはメディアの取材を受けました。突然の取材に驚きつつも、ランディは「時間はあっという間に過ぎてしまうということを伝えたいと思ったんです。時間はすぐに過ぎ去ってしまうから、できるときにベストを尽くしたほうがいいとね」と語っています。

©Youtube/CBS Sunday Morning

23歳のイーサン自身も、祖父のメモを見てハッとしたそうです。祖父ランディは普段は自分の感情を表に出すことがめったにありません。祖父が孫とのバッティング練習をどれほど大切に思っていたかを知らなかったのです。

その後、イーサンは祖父母の家まで2時間ほどかけてドライブし、おじいちゃんと昔よくいった練習場を再び訪れ、久しぶりに一緒にバッティング練習をしたそうです。ランディの嬉しそうな表情が全てを物語っていますね。

 

プレビュー画像: ©Twitter/@TheBigE_21

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