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すごい人たち

ウィル・スミスがアカデミー賞授賞式で司会者を平手打ち

アカデミー賞授賞式で起きた波乱

2022年3月27日(現地時間)にハリウッドで開催された第94回アカデミー賞授賞式。

日本映画の「ドライブ・マイ・カー」が最優秀国際長編映画賞を受賞し、日本で大きな話題を呼んでいますが、しかしその授賞式で、別の大きな波乱が起きたこと、知っていますか?

式典のさなか、超有名俳優のウィル・スミスが突如壇上に上がり、司会者のクリス・ロックを平手打ちにしたのです!

一体何が起こったのか?

ことの発端は、司会者クリス・ロックが発したジョークでした。ウィル・スミスの妻、ジェイダ・ピンケット・スミスに向かって、クリス・ロックはこう言ったのです。

「ジェイダ、『G.I.ジェーン』の続編が楽しみだよ!」…

ジェイダ・ピンケット・スミスは脱毛症を抱えており、頭を刈り上げていました。それを、1997年の映画『G.I.ジェーン』でデミ・ムーアが坊主頭にしたことになぞらえて、茶化したのです。

最初こそ、穏やかに聞いていたウィル・スミスでしたが…ある段階で、スッと自分の席を静かに立ち上がると、壇上のクリス・ロックに近づき、強烈な平手打ちをお見舞いしたのです。妻の病気をジョークのネタにされたのが、許せなかったのでしょう。

ウィル・スミスは、ステージを降り、席に戻る間にも、クリス・ロックに向かって、「妻の名前を口にするんじゃない」と強い口調で叫び、その後も放送禁止用語を口にしながら、強い憤りをあらわにしていたそうです。

それでもアカデミー賞を受賞

前代未聞の出来事を受け、一時は騒然とした受賞式の会場。

しかしそんな後も、ウィル・スミスは映画「ドリームプラン」の演技で、今年の最優秀主演男優賞を受賞しました。

ふたたび壇上に上がったウィル・スミスは受賞スピーチで、「アカデミーに謝罪したい。仲間の候補者全員に謝りたいと思います」と、妻の名誉のためだったとは言え、暴力的な行為に出たことを謝罪しました。

吹き荒れる賛否両論

この一連の出来事は、本国アメリカはもちろんのこと、世界中で大きな話題を呼びました。

ウィル・スミスさんの行為を擁護する声は非常に多く、「これは怒って当然」「妻のために立ち上がったのは勇敢」「むしろいいことをしたのでは?」と言った声が挙がっています。同じセレブリティたちの中にはその光景を「(妻のために立ち上がるなんて)人生で見た光景の中で一番美しい光景」と形容する人まで。

しかしその一方で、もちろん批判の声も挙がっています。「いかなる場合でも暴力に訴えるのは間違っている」「殴る以外の方法があったはず。有害な男らしさのお手本のよう」「ジョークを言うたびに殴られるのでは、コメディアンは何も言えなくなってしまう」…批判的な声はこのようなものでした。

その後

クリス・ロックは殴られたことに対し、被害届は提出しないと言う意向を明らかにしました。

後日、ウィル・スミスはさらに、自身のInstagramでも謝罪の意を表明。「感情的に反応してしまった」と後悔の念を綴っています。

ウィル・スミスが平手打ちを食らわせる瞬間の動画は以下よりご覧いただけます。

世界中で議論を呼んでいるこの行為…みなさんはどう思いましたか?

プレビュー画像: ©Twitter/benfrfr