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スポーツ

コロナ陽性者を出してしまったウガンダ代表 しかし日本人から届けられたメッセージに涙が止まらなかった

東京オリンピックの開催が近づいています。

それに伴い、選手団が続々と来日し、調整を開始していますが、新型コロナが広がっている影響で、決して歓迎する気持ちになれないという人も多くいるのではないでしょうか。国内では依然として「このコロナ禍でオリンピックをやるのか」という批判が渦巻いていますよね。

そんな中、その逆風の直撃を受けてしまった国があります。

ウガンダです。

事前合宿で19日に来日したウガンダ選手団9人のうち、来日後に2人が新型コロナウイルス陽性と確認されたのです。

その結果、陽性の本人たちだけでなく、残りのメンバーも濃厚接触者として大阪府泉佐野市のホテルに隔離されてしまいました。日本中がコロナを心配していた状況だっただけに、「管理が甘い」と批判の矢面に立たされてしまったのです。

ウガンダの選手たちは、「日本の人たちに迷惑をかけてしまい本当に申し訳ない」とひどく落ち込み、大会前にすでに意気消沈してしまっているようです。

しかしそんな中、ウガンダの選手たちに驚くようなメッセージが届けられていると伝えたのは、毎日新聞です。

なんとウガンダ代表に、「落ち込まないで」といったようなメッセージを学校単位で届けたいという声が50件以上も届いているというのです!

応援メッセージをウガンダの代表たちに届ける立役者となったのは、選手たちが隔離されている泉佐野市のタオル製造会社「スマイリーアース」社長の奥龍将さん(32)でした。

箱根駅伝を走るなど、自身もバリバリのランナーだった奥さんは、ウガンダと長い間関わりを持ち続けていました。

奥さんは卒業後に家業を継ぎ、ウガンダのオーガニックコットン(有機栽培綿)を使った環境に優しいタオル製造に取り組んできたそうです。仕事の関係で、ウガンダには頻繁に行っていましたが、ウガンダ訪問中のある朝、ジョギング中に偶然ロンドン五輪男子マラソン金メダルのスティーブン・キプロティク選手(32)と出会い、意気投合した結果、2017年に東京五輪に向けたウガンダ政府特命コーディネーターに任命されています。

それだけに、今回ウガンダの選手たちが落ち込んでいる様子を見て、いても立ってもいられませんでした。すぐさま、SNSで「泉佐野市に来てくれたウガンダ選手団に応援メッセージを届けようプロジェクト」を発足させシェアしたところ、大きな広がりを見せ、Facebook上ではウガンダ代表を元気づけるようなメッセージが次々と投稿されています。

「応援しています」「せっかく日本に来ていただいたのに不自由な思いをさせて申し訳ないです」「なんとか泉佐野市や日本での良い思い出を作って帰国してもらいたい!」「ウガンダ選手団を温かい心でもてなし、見守ってあげましょう」など…その多くが、選手団をホストしている泉佐野市の人々からの応援でした!

またそれとは別に、「ウガンダの人を勇気づけるメッセージや手紙をぜひ送らせてください」といったような問い合わせも次々と寄せられているそうです。

陽性者が出た、濃厚接触者調査をせず移動してしまった、などとニュースになるたびに、ウガンダに対する負のイメージばかりが募っていってしまうことを懸念していた奥さん。

この活動によって、ウガンダの選手を勇気づけると同時に、オリンピック後の日本とウガンダの絆が強まるきっかけになってくれればいいと考えているのです。

いかがでしたか?

今となっては誰もがかかりうる可能性があるのが新型コロナ。選手側の不注意などもあったかもしれませんが、このような応援メッセージが届くことで、選手たちの心はどれだけ救われることでしょう。

まだどのような結末を迎えるか、先の見えないオリンピックですが、来日する選手たちとお互い思いやりの気持ちを持つことができれば、良い結果になる可能性はあるかもしれません。

プレビュー画像:  / © Twitter/tkatsumi06j