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【涙なしには読めない】370グラムの超低出生体重児に母が贈った心揺さぶる別れの言葉

破水した瞬間、アメリカ在住のエロン・スマルト(25歳)は我が身に何が起きているのか理解できませんでした。当時エロンは妊娠23週目、出産予定日はまだまだ先の4ヶ月後でした。

「妊娠経過は順調そのもので、十分な栄養を取り理想的な妊娠期間を送っていました。定期検診でも異常は見られず、母子ともに健康だばかりと思っていました」とエロン。

破水直後、まずエロンは慌てず落ち着きを保つことに意識を集中しました。

「パニックになってはいけない、お腹の赤ちゃんに余計な負荷がかかってしまう、とっさにそう思いました」

しかし、冷静さを保っていたエロンですが搬送先の病院の医師の説明に泣き崩れてしまいます。

「赤ちゃんはお腹の中で持ちこたえられないから、明日か明後日には出産しなければいけない。きっと生き延びることはできないだろうと説明を受けました。心が押しつぶされ不安で一杯でした」と当時を振り返りエロンは語ります。

2019年7月11日、エロンの次男ジェイデン・ウェスリー・モローは帝王切開により無事に誕生しました。

「ハアハア息切れしながら小さな手足を動かしていました。私たち夫婦にとって奇跡そのものでした」とエロン。

出産後、ジェイデンは直ちに新生児集中治療室に運び込まれました。

ジェイデンは体重わずか370グラムと超低出生体重児のため生存率は決して楽観視できない状況でした。こんなに小さな体の赤ちゃんがお腹の外で生存することができるのか?エロンと夫のジョーダンは絶望的な気持ちでした。

「幸い、ジェイデンの容体は安定していました。人工呼吸器に繋がれ、軽い感染症を引き起こしていましたが、担当医も比較的楽観視できる状態でした。ジェイデンは順調に体重を増やしていきました」とエロン。

ジェイデンは保育器から出ることはできなかったため、エロンはジェイデンを抱くことはできませんでしたが、毎日の病院通いを欠かしませんでした。

「一生懸命生きようとする息子が誇らしく、毎日病院に通い息子に話しかけ続けました」とエロン。

ジェイデンは生後4ヶ月になる今年の11月11日に退院の予定でした。しかし8月4日、ジェイデンの生きるための戦いは幕を閉じます。短いながらも精一杯生きたジェイデンにエロンは以下の言葉を贈っています。

「お兄ちゃんに毎晩歌を歌うように、あなたにも歌を歌います。私のお腹の中で、小さな足で私のお腹を蹴っていた可愛いあなた…その可愛いあなたは昨晩、私たち家族のもとから羽ばたいていきました。私たちは長い間、ずっとあなたを抱きしめていましたね。ジェイデン、あなたは私が出会った誰よりも強かった。愛することの本当の意味を教えるために、私たちのもとに来てくれたのね。もうチューブに繋がれることもない、アラームが鳴ることもない。私たち家族のために一生懸命戦ってくれた…25日間、心からありがとう。」

ジェイデンの魂が安らかでありますように。25日間という短い人生を懸命に生きたジェイデンは家族の心の中に永遠に生き続けることでしょう。

プレビュー画像:©︎Facebook/Jordan Wesley