ネットで話題
テレビで何気なくトトロを観ていた しかし子供の頃考えもしなかったお父さんの事実に気づいて愕然とした
子供が大好きなジブリ映画と言ったら、なんと言っても「となりのトトロ」ではないでしょうか。
トトロや猫バスなど、ユニークで可愛いキャラクターが多く出てくることが人気の理由でしょうが、映画に出てくる人間のキャラクターもまた魅力いっぱいです。
中でもタイムレスな人気を誇るのが、サツキとメイのお父さんでしょう。本名、草壁タツオ。子供のころトトロを観た方であれば、優しいけどちょっとおっちょこちょいで、のんびり屋な素朴な感じの男性として記憶している人が多いのではないでしょうか?
しかし映画の公開から長い時が流れた今、かつて子供だった大人たちがもう一度トトロを見返した時、まったく違う印象を持ったという感想が、Twitter上で話題になっています。
「となりのトトロ」が茶の間で流れると、今はもう「2人の娘を育て妻の入院費用を捻出しながら大学非常勤講師の立場で翻訳の副業もしつつボロ屋の借用に至った同い年(32歳)のお父さん」の立ち位置に色々感じてしまって、もう。 pic.twitter.com/W3oBbp2kU8
— 派手カイト / Game Creator (@hadekait) May 16, 2021
お父さんと同い年、もしくはそれ以上の年齢になった鑑賞者たち…お父さんの職業や、置かれている状況をよりはっきりと理解し、「なんてすごい男なんだ」と共感しているのです!
(子供達に道中も翻弄され少しでも休憩してから目的地に到着したい感)わかる〜〜〜〜 pic.twitter.com/RChd559DgD
— 派手カイト / Game Creator (@hadekait) May 16, 2021
Twitterの他の声
サツキとメイのお父さんって32歳なんですけど、サツキ12歳ってことは20歳の時おそらく大学在学中に学生結婚して子供生まれて、若いながらに頑張って稼ぎメイが生まれ奥さん病気になって田舎に引っ越してから家のことを考えて大学の非常勤になったのか…まで妄想できる
— さーたりΔ感染症とワクチンについて専門家の父に聞いてみた (@gogofujoy) August 14, 2020
テレビでトトロをやるたびに「お父さんの大学での地位」が話題になるラジね。自分はこの人は「大学でとくに正式な地位や役職を持っているわけではないが研究室に来て大学の資源を使って研究することを許されている人」じゃないかと思う。昔はそういう人がいた。
— PsycheRadio (@marxindo) August 14, 2020
「となりのトトロ」の父親の設定が「20歳で結婚&子供ができ、現在32歳のポスドク(非常勤講師)」と知り、従前と見方が激変する件
— マテマテリア (@mathemateria) July 17, 2012
トトロのお父さんは非常勤なのかなあ。大学に電話するとちゃんとつないでくれるんだから常勤だと思っていた。
— 渡邊芳之 (@ynabe39) July 11, 2014
もうガイシュツ(なぜか変換できない)だろうけど、サツキとメイのお父さん、32才で考古学の大学非常勤で、しかも10歳過ぎと4歳前後の娘さんがいて。それで暮らせる昭和30年代はすごいなあ。 pic.twitter.com/XxlXZewYBh
— 荷方邦夫 (@nikata920) August 14, 2020
劇中でお父さんの立場が明確に説明されている描写はありません。しかしさまざまな手がかりから判断すると、「大学在学中に学生結婚してサツキが生まれ、若いながらに頑張って働いて、メイが生まれ、その後妻が病に倒れたため田舎に引っ越し、家族のことを考えて大学の非常勤になった」という推測は概ね的を射ているのではないでしょうか。
田舎のボロボロの家に越してきた理由も、難しそうな顔で書斎でウンウン唸っていたことも、なんとなく頷けます。
しかし子供時代私たちがトトロを観ていた時、サツキやメイにはもちろん、鑑賞者である私たちにさえお父さんからそんな苦労は一切感じさせませんでしたよね。
優しく、おおらかで、ちょっとのんびりしたお父さん…ひょっとすると子供たちに心配をかけさせまいと、気丈に振る舞っていたのではないでしょうか?そう考えると、涙が出てきそうになります。
また、そんなお父さんの子育てのやり方にも、多くの共感が集まっています。
『となりのトトロ』を見返していると、メイとお父さんが遊んでいるシーンで号泣してしまった。こんなお父さんになりたいとずっと思っていたから。 pic.twitter.com/gnZvxtp3F0
— ヘルスの高木 (@grandherusu) August 14, 2020
さつきとメイのお父さんのなにがすごいって、二人が「なんかいる」とか「トトロがいる」とか言っても絶対「そんなのいない」って否定しないところだよね。全部笑って肯定してる。今の親や教育者にはけして出来ないことなんじゃないだろうか。
— やづき (@yaduki_sakura) July 13, 2012
あと、メイとサツキに病院にお見舞いに来てもらったお母さんが「メイの髪はサツキが結ってるの?」って訊いて、その後サツキの髪をとかしはじめるの、長女に対するねぎらいと心のケアだな…とかさ
— utamaro55 (@utamaro55) October 1, 2017
決して楽ではない状況に置かれても、子供たちの気持ちに常に寄り添い、絶対に否定しない。ただのんびりしているだけに見えたお父さんでしたが、こんなバックグラウンドを知った上で見ると、強い覚悟のようなものすら感じます。
Twitter民の総意は、このようなものでした。
子どもの頃には気づかなかった。
大人になって気づいたこと。
サツキとメイの父親がイケメンだということに。
イケメンで頭良くて妻想いで子どもに優しく面白く……眼鏡を外した顔はめっちゃイケメン。
子どもの頃ってそういう視点では見てないから気づかなかった。#となりのトトロ pic.twitter.com/Z2bYv0B2Qx
— ミチ (@sanaruma) August 17, 2018
いかがでしたか?
お父さんが実はこんなにいい男だったのにはびっくりですが…優れた芸術作品には、数多くのレイヤーが存在していると言えるのではないでしょうか。
子供の時に観るのと、大人になってから観るので、まったく違った視点から作品を鑑賞できる…お父さんへの見方の変化が、「となりのトトロ」が不朽の名作であるということを証明しているかのようです。