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3人の少女たちは暗い部屋の中でずっとこれを続けていた。母親らはそれを知ってショックを受ける。

インドネシアの西ジャワで結成されたメタルバンド「ボイス・オブ・バチェプロット(VoB)」が話題を呼んでいます。メンバーのフィルダ・クルニア(16)、ウイス・シティ・アイシャ(15)、ウィディ・ラフマワティ(16)の3人は、いずれもがムスリム(イスラム教徒)の女子高校生です。ヒジャブ姿でメタルを奏でる少女たちは、ステレオタイプなムスリムの女性像を変えたいという想いを胸に活動を続けています。

バンドのリーダーでボーカルとギターを担当する、フィルダは言います。

「インドネシアの若い女性たちに伝えたいのは、人と異なることを恐れてはいけないということ。自由と独立を叫ぶことを恐れてはいけない」

ムスリム女性が従順で声をあげられないという一般的なステレオタイプに、一石を投じるために活動を続けているとフィルダは説明します。また、メタルバンドとして活動することが、ムスリム女性として宗教的な義務を怠ることにはならないという考えを広めようとしているのです。

3人組の憧れのバンドは、メタリカやスリップノット、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなどだそうです。これらのバンドの曲をカバーする傍ら、オリジナル曲なども発表しています。

The band “Voice of Baceprot” — shortened to “VoB”, which means “noisy” in the local Sundanese language — came to metal through their music teacher Erza Satia, who has since become their manager.

ちなみにバンド名を省略した「VoB」は、地元のスンダ語で「騒音」を意味するそうです。バンドのマネージャーで3人の音楽教師でもあるエルザ・サティア先生と一緒に考えました。

「『悪魔の音楽』と考えられがちなメタルのイメージとは少し違う、音楽的な面を表現していきたいと考えています」エルザは説明します。また彼は、メタルに限らず音楽は、非行や暴力、ドラッグなど様々な社会問題から、子供たちたちを保護し、生き甲斐や目標を見つける手助けにもなると信じています。

しかし、ムスリム女性がステージに立ってメタル音楽を演奏することに対する賛否的な意見を持つ人も決して少なくはありません。3人に殺しの強迫メールが送られてきたことや、宗教家たちによってコンサートが中止に追い込まれたこともあります。現在でも、国内外のイスラム教コミュニティーで論争が起こっているそうです。両親たちが娘たちを心配し、結成当時は中学生だった3人のバンド活動に反対したのも無理はありません。

しかし、ドラム担当のウイスは言います。

「以前は反対していた母も、今では理解してくている。自分がテレビに映る度に喜んでくれる」

このような状況の中でも、3人の現在、SNSのファンページに数千人のファンを抱え、学校イベントやテレビ、各種ライブに出演しているVoBは、信念は強く持ち、演奏活動を今後も積極的に続けていくつもりです。

これがVoBの音です。ぜひお聴きください。

VoBが奏でる激しいメタルに、今後も注目が集まりそうですね!応援してます!