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マクドナルドの店長が低血糖で危険な状況の男性を救う
糖尿病は危険な病気です。糖尿病患者は、血糖値に細心の注意を払いながら、毎日定時に薬を服用あるいは注射を打つなどしなくてはなりません。しかし、どんなに慎重に暮らしていても、突然の緊急事態が起こることがあります。
そのため、病人の近くにいる人が何をすべきかを正確に知っていることが、命を守ることにつながります。
アメリカ・ミシガン州に住むスーザン・コーシーは、高齢者センターに夫を迎えに行ったとき、このことを実感しました。
©YouTube/WXYZ-TV Detroit | Channel 7
ベンチに座って待っていた夫は、スーザンを見つけると車に向かって歩いてきました。「夫の歩き方を見て、何かがおかしいと感じたんです。車に乗ったときにはもう何も話せなくなっていました」スーザンは何が起こっているのかに気がつきました。
スーザンの夫は糖尿病患者。血糖値が下がりすぎてしまったにちがいありません。こうした状況は、インスリンや錠剤で治療を受けている糖尿病患者であれば、誰にでも起こりうることなのです。
低血糖症の患者は、汗をかき、震え、頭痛、めまい、視覚障害を起こし、自分の意思で動くことができなくなります。さらに状態が悪化すると、低血糖性ショックに陥り、意識が混濁し、痙攣を起こし、最後には失神してしまいます。
こういう緊急事態が起きたときはできるだけ早く糖分を取る必要があります。吸収の早いブドウ糖や砂糖入りのソーダ、フルーツジュースなどを飲むのがよいとされています。
低血糖性ショックは決して軽視できるものではありません。突然発症し、数分後には急速に悪化し、生命を脅かす昏睡状態に陥ることもあるのです。
スーザンは以前にも夫の低血糖症を経験していましたが、隣で震え始めている夫を見て動揺してしまいます。一刻も早く糖分が必要ですが、近くに病院はありません。スーザンは、救いを求めて最寄りのマクドナルドのドライブインに入りました。
幸い、行列は長くありません。自分の番がくるとスーザンは興奮気味にインターホンに伝えました。「オレンジジュースのLサイズをください。持ってきてもらえますか?夫が急性低血糖症なんです!」
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店内で対応したスタッフは驚き、店長のジェームズ・ダルピアズに助けを求めました。彼は急いで大きなオレンジジュースをコップに注ぎ、さらに砂糖を注ぎ込んだのです。
スタッフはは戸惑いました。その女性はオレンジジュースとだけ言ったのに…。ジェームズは、「私はどう対処すべきかを知っている、信じてくれ!」と叫びました。
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店長のジェームズの叔母も糖尿病を患っており、ジェームスはどうすべきかを心得ていたのです。スーザンは彼の機転に心から感謝しています。恐怖のあまり、砂糖の追加を頼むことを思いつかなかったのです。
「何度こういうことがあっても、私は毎回、動揺してしまいます。店長さんは永遠に私のヒーローです!」とスーザン。
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彼女はFacebookで改めてジェームスに感謝のメッセージを綴り、公開しました。スーザン、そしてたくさんの読者から賞賛と激励を受けたジェームズは、「こんなに褒めてもらっていいのかな」と照れ臭そうに答えています。
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こちらのニュースを収めたビデオ(英語)はこちらからご覧いただけます。シャイなジェームズの謙虚な受け答えにも好感度大!
こうした状況は誰にでも起こりうること。たとえ身内に糖尿病患者がいなくても、数年に一度は応急手当の講習を受けて、救命技術の知識を身につけておくことをお勧めします。いつ誰が、迅速で的確な助けを必要としているかわからないのですから。
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