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コロナ禍 アメリカのファーストフード店前でたむろする2人の少女 しかし近づいて理由を尋ねた時 自分たちの問題なのだと思い知った

コロナ禍において、アメリカのファーストフード店前で撮影されたある1枚の写真が話題を呼んでいます。

実際にその写真をご覧ください。

 
 
 
 
 
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Ein Beitrag geteilt von ✌️ ❤️ 😃 (@ms_mamie89) am

少女2人が、ノートパソコンを持って、ファーストフードの駐車スペースのようなところにたむろしていますね。コロナ禍において意味もなくフラフラと出歩くのは危険ではないのでしょうか?歳が若く、ウイルスに対する意識が低いだけ?

しかしその理由を知った時、ハッとせずにはいられないでしょう。

なんとこの少女2人、学校の宿題をするためにWiFiのある場所を探していて、無料WiFiがあるこのファーストフード店に行き着いたと言うのです。そして、ひょっとすると、ご飯を注文するお金がなかったために、こうして屋外で無料Wifiだけを利用しているのではないでしょうか?

新型コロナの影響で、多くの人が不要不急の外出を控え、多くのことを家でやるようになった今日この頃。もちろん、学校もその例外ではなく、オンライン授業に完全移行した学校もあれば、たとえ再開されていたとしても、たとえば施設が利用できないなどの多くの制約がかけられていることでしょう。

しかし当然、すべての家庭でインターネット環境などが整備されているわけではありません。今回紹介したこの少女2名も、家にインターネット環境がないのでしょう。それにより、授業ペースに遅れを取ってしまう可能性がある上に、このようにWifiを探し求める過程でウイルスに感染してしまう危険性も否定できません。

大人からすると「問題があるなら言ってくれればいいのに」と思うかもしれませんが、そもそも今、大人もさまざまな対応に追われており、子供の抱える問題に対して敏感に察知したり、じっくり真摯に向き合う余裕がない困難な状況なのかもしれません。そんなムードを子供たちも敏感に感じ取っているのでしょう。

 

急激な変化のしわ寄せを受けるのは、こういった子供たちなのだということをまざまざと見せつけられる、そんなある意味ショッキングな写真ではないでしょうか。

こう言ったデジタル格差は以前からたびたび指摘されてきましたが、今回のコロナ騒動によってより鮮明に炙り出された形となりました。たとえばメディアアーティストの落合陽一さんは「今の学習の状態では、まるでオンラインゲームのように、家庭にある機材やインターネットのスペックの差がそのまま学力や発言権の差となって現れてしまう」と言ったような旨の発言を行なっているように、これは決して軽視されるべき問題ではありません。

いかがでしたか?話題になった韓国映画「パラサイト 半地下の家族」では貧乏な家族がWifiを探し求めるシーンから映画が幕を開けますが、現実世界でそれを行なっていたのはアメリカの子供たちでした。この問題は国境や世代を超えるのかもしれません。新型コロナによって、以前から存在していた、けれど見えにくかったさまざまな社会問題が浮き彫りになってきた今日…変革のチャンスと捉えることが出来るかで、私たちの未来は大きく変わっていくのではないでしょうか。

プレビュー画像: / © Instagram/ ms_mamie89