テレビやネットを禁止された子どもたちの変化とは?

現代の子どもたちは、PCやスマホ、タブレットの前で過ごす時間がどんどん増えています。 一方さまざまな研究で、スクリーンの前で過ごす時間が長すぎると、子どもや10代の若者に悪影響を及ぼす可能性があることが指摘されており、シリコンバレーでさえ、テクノロジー企業の幹部たちは彼らが開発した機器やソフトウェアから自分の子どもを遠ざけようとしているほど(スティーブ・ジョブズは子どもにiPadを禁止し、ビルゲイツは子どもが14歳になるまで携帯電話を持たせませんでした)。

Watching TV

2019年に行われたカナダのアルバータ大学の研究では、5歳までに毎日2時間以上スクリーンを見ている子どもは、30分以下に制限された子どもと比較して、ADHDの診断がつくリスクが約8倍高いことがわかりました。

同じ年、オハイオ州シンシナティの小児病院の医師たちは、就学前の子供たちが1日に1時間以上スクリーンを見つめ続けると、脳の白質が小さくなると結論づけました。脳の白質は言語や筆記能力の発達に関連する領域です。

Baby Sees The iPad Magic

こうしたことを考慮して、アメリカ人の作家でブロガーのモリー・デフランクは急進的な一歩を踏み出しました。「7ヶ月前、私たちは子どもたちにスクリーンを見ることを禁止しました」と、5児の母は説明します。

「理由は簡単です。私の可愛い子どもたちがモンスター化していたから。そして半年あまりで驚くほどの変化がありました」とモリー。

「最初は1日1時間に制限したんですが、それでも子どもたちの創造力が奪われ、不機嫌になったり、議論好きになったり、かんしゃくを起こすようになっていると感じて、結局、全面禁止にしました」

全面禁止は難航するだろうと予想していたモリーでしたが、意外なほどにすぐに成果がみられたといいます。子どもたちは再び一緒に遊ぶようになり、お互いに教え合うようになったのです。

また、子どもたちの読書への愛着が驚くほどに高まったことも嬉しい驚きでした。「娘はたった7ヶ月で読解力レベルが5つも改善しました」と、モリーは子どもたちがベッドで本を読んでいる写真をSNSで紹介しています。スクリーン禁止のすばらしい効果だとSNS で多くの人が評価しました。

子どもたちが本に目を向けたのは「親の真似をした」という理由も大きいかもしれません。デフランク家では、子どもたちだけにネットやテレビを禁止したわけではありません。モリーと夫も家でスクリーンを見ることを一切やめたのです。ここは重要なポイントです。子どもたちにスクリーンから離れてほしいと思うなら、自分自身で模範を示さなければならないのです。

子どもは親や周囲の大人をよく見ています。口で言うだけで、行動を変えさせることなどできないのです。

親がスマホで、たとえ電子書籍を読んでいたり、友達と会話しているとしても、子どもたちの目には「親がスマホを眺めている」景色が映るだけなのです。親がずっとしていることを子どもたちからだけ奪うことは難しいでしょう。

さらに、子どもたちはパソコンやタブレットの前に座る時間がなくなると、体を使った遊びや自分の興味を追求することに時間を使うようになったといいます。

デフランク一家のスクリーン全面禁止を賞賛する一人、小児科医のリズ・ドナー博士はこう言います。「子どもたちは、社会的スキルや運動能力を向上させるためにも、実際の人間との交流を必要とします」

「子どもは相手の表情やボディランゲージ、声のトーンなどの双方向コミュニケーションを理解する必要があります。生後6カ月の早い時期に子どもに本を読んであげることで、その後の言語能力と読解力が向上することもわかっています」とドナー博士。

モリーによると、テレビやネットの全面禁止は予想以上に簡単だったそうです。最初は子どもたちから抗議の声がありましたが 「文句や泣き声はじきに止みました。当初は30日のデトックスと考えていましたが、これが我が家の新しいライフスタイルになりました」

「スクリーンを見るのをやめるのは驚くほど簡単で、驚くほど長続きしています。9歳の娘なんて、何度も『やめてよかった!』と言うんです」とモリー。

子育て中は、ちょっと手が離せない時などにiPadを渡しておくと、子どもがお利口にしていてくれるので便利なのも事実。でも子どもたちには、実際に何かを見たり、聞いたり、触ったり、感じたりするなかで人や世界とつながる経験をたくさんしてほしいですね。

プレビュー画像: © Facebook/MollyDeFrank

出典

Bored Panda,

Focus,

t-online,

プレビュー画像: © Facebook/MollyDeFrank

コメント

おすすめの記事