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ジーンとくる話

世界にたった5頭!?神秘的な白いシャチ2頭が北海道、知床沖に姿を見せる

この夏、北海道の海で息を呑むような光景が撮影されています。海のギャングと言われる獰猛なシャチの群れのなかで神秘的な2頭の白いシャチが並んで泳いでいたのです。

2021年7月24日、北海道の沖合で観光クルーズ船「カムイワッカ号」に乗っていた人々は、遠くからシャチの群れが自分たちに向かって泳いでくるのを見て、自分たちの幸運に目を疑いました。黒地に白い模様のあるシャチの群れのなかに雪のように白い2頭のシャチがひときわ目立っていたのです。

北海道沖で白いシャチが発見されたのはこれが初めてではありません。2019年に白いシャチ1頭が確認され、世界的ニュースとなりました。実は、それまでも稀に目撃証言があったものの、長い間、都市伝説のように真偽はわかっていませんでした。

白いシャチは世界的に見ても希少です。世界で生存が確認されている白シャチはこの2頭含めて、わずか5頭。このように自然界では非常に稀な存在ですが、その白い肌は狩りをするときに決定的に有利に働きます。なぜなら、白い姿は海のなかではほとんど見えないため、黒と白のシャチよりも狩りの成功率は高いと考えられるのです。

日本沿岸の2頭の白いシャチは1頭がもう1頭よりもかなり若かったことから、母子ではないかと推測されています。

また、今回、北海道で発見された2頭の白いシャチが白変種であるかがアルビノであるかはわかっていません。アルビノの場合、メラニンを生成することができないため、目が赤く見えるのが特徴です。一方、白変種の動物は、色素が少ないため皮膚や毛は白くなりますが、メラニンは作れるため目が黒くなります。

いずれにていも世界で5頭しか知られていない白シャチを間近で見ることができた人々は、まさに宝くじにあたったような幸運の持ち主と言えるでしょう。美しい白シャチが、また日本沖に戻ってきてくれるといいですね。

 

プレビュー画像: ©Facebook/Gojiraiwa Kanko Whale Watching©Facebook/Gojiraiwa Kanko Whale Watching