ちえとくをフォローする

ジーンとくる話

【囚われの2日間】木に挟まり身動きが取れないシマウマ赤ちゃん!無事救出すると…その後の展開に胸がジーンと熱くなる!

弱肉強食の世界、サバンナ。この地に暮らす野生動物にとって、いかに天敵から身を守るかは必須課題。特に、ライオンやチーター、ハイエナ などの大型の捕食動物の獲物として狙われる草食動物は生まれたその瞬間から、生き残る術を学ぶ必要があります。

safari

例えばシマウマの場合、生後すぐにフラフラとしながらも立ち上がろうとし、約10分後には自力で立ち、1時間後には歩いたり走ったりできるようになります。全ては天敵から身を守るため。自力で逃げることができないと肉食獣の格好の餌食になってしまうからです。

zebra

シマウマに限らず、強者が弱者を制する過酷なサバンナで生きる草食動物たちは、肉食動物から逃げる術をいち早く習得する必要があります。しかし、生後すぐに走ることができるようになっても、やはり赤ちゃん。母親がつきっきりで寄り添い、ほとんどの時間を母親と一緒にすごします。

シマウマの赤ちゃんのいるところ、必ず母親の姿があるものですが…しかし、2018年1月、南アフリカ共和国北東部に位置するアフリカ有数の大きさを誇る保護区「クルーガー国立公園」でモーニング・サファリツアー中の観光客と保護区レンジャーらは思いがけない光景を目にすることになりました。

いつものようにサファリカーでツアー案内していた保護区レンジャーたち。しかし、ある異様な風景に思わず車を止めます。

YouTube/Robert Yoshioka

それは木の幹の間に挟まった1頭のシマウマでした。どうやら赤ちゃんのようですが、周囲に母親の姿は見当たりません。

異常事態を察知し、接近してみると…生後4周目ほどの赤ちゃんシマウマが幹の間にスッポリと挟まり、身動きができない状態になっていました。

YouTube/Robert Yoshioka

体の自由を完全に奪われ、逃げることもできない赤ちゃん。これはサバンナでは死を意味するに等しい状況です。お腹をすかせたライオンやハイエナ に見つかれば、ひとたまりもありません。

絶体絶命のピンチに陥った赤ちゃんシマウマ。早速、保護区レンジャーが救出を試みます。

レンジャーが前後で赤ちゃんを持ち上げて引っ張り出そうとするものの、幹の間は狭くなかなかうまくいきません…

YouTube/Robert Yoshioka

そこで、幹の隙間を少しでも広げるため、観光客が木を引っ張ると…

YouTube/Robert Yoshioka

赤ちゃんシマウマの救出に成功! 囚われの身から解放された赤ちゃん、すぐに歩くこともできて大きな怪我もないようで一安心です。

YouTube/Robert Yoshioka

無事、ハッピーエンド!と思いきや、物語はここで終わりではありませんでした…

自由となった赤ちゃんが向かった先には…

YouTube/Robert Yoshioka

なんと2頭のシマウマの姿が。赤ちゃんのが解放されるやいなや、まるでそれを見届けていたかのように両親シマウマが駆け寄ってきたのです。

レンジャーの推測によると、木に挟まった際の怪我から判断して赤ちゃんはおそらく2日間、木の間で身動きのとれない状態にあり、その間両親はずっと赤ちゃんを一定の距離から見守り続けていたと考えられています。

YouTube/Robert Yoshioka

周囲を警戒するお父さんシマウマの横でお母さんシマウマに甘える赤ちゃん。心温まる家族の再会は居合わせたツアー一行だけでなく、多くの人々の胸に熱く響いたようです。

観光客が撮影した救出と再会の様子はこちらからご覧いただけます(英語音声のみ):

最後まで我が子を諦めることなく、見守り続けたシマウマ両親。野生動物の家族愛とその絆の強さに驚かされるエピソードです。無事に救出されたシマウマの赤ちゃんが、逞しく成長し今日も元気にサバンナを駆け巡っていますように。

プレビュー画像: ©️YouTube/Robert Yoshioka