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動画 身の危険を顧みず、沼地で動けなくなった鹿を助けた心やさしき男性

現代は、誰もが自分のことで精一杯であるかのように見えます。しかし、自らの危険を顧みず、他の生き物を救おうとするヒーローたちはまだ地球上に存在しています。以下の動画には、そんなヒーローのひとりが小さな鹿を救ったシーンが撮影されています。

インド北東部のシルガットという町の外れを散歩していたサンジブさんは沼で何かが動いていることに気がつきました。目を凝らしてみると、小さな鹿です。沼地は足元が悪く、小さな動物にとっては中に入るだけでも命の危険を伴います。サンジブさんは、小さな鹿が動けなくなり、助けを求めているのではないかと考えました。

©Youtube/Heftig

サンジブさんは迷わず服を脱ぎ、鹿が閉じ込められた浅瀬に入っていきました。鹿はおそらく沼から出ようともがいたために既に体力の限界を迎えているようでした。サンジブさんが近づいても、自力ではもう岸に上がることすらできません。そこでサンジブさんは鹿を肩に担ぎ上げ、水から引き上げます。しかし、次の試練が土手の上で待っていました。

©Youtube/Heftig

土手の泥は厚くぬかるんでおり、疲れ切った鹿はすぐに沈んでしまいます。そこでサンジブさんは15キロの鹿を肩に担いだまま、泥の中を必死に進みました。

©Youtube/Heftig

屈強なサンジブさんにとっても、泥をかき分けて進むのは至難の技。鹿を肩に担いでいるので、両手の自由がきかず、ぬかるんだ泥にはまってしまうのです。堤防の上から観察している人たちは緊張で息を潜めながら応援しています。

©Youtube/Heftig

なんとか泥をかきわけ進み、ようやく地面が乾いた場所に到着。サンジブさんは鹿を優しく地面に下ろしますが、鹿は力尽きてほとんど動けません。「日光に当てて、足をマッサージしてやったら、ゆっくりと起き上がったんだ」とサンジブさん。

©Youtube/Heftig

サンジブさんは、まだ足が震えている鹿をもう一度担ぎ、森の入り口まで運びます。もう鹿はサンジブさんに担がれても嫌がる様子をみせません。森に入ると、サンジブさんは鹿を下ろし、背中を優しく叩きます。鹿は最後に振り返り、まるで別れを惜しむかのようにじっとサンジブさんを見たあとに、その場を立ち去りました。「涙が出たよ」とサンジブさんは言います。小さな鹿はサンジブさんの勇気と優しさを決して忘れないでしょう。

 

プレビュー画像: ©Newsflare