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おもしろ・びっくり

【助けて!変な生き物がいる!】通報を受け駆けつけたスタッフはその正体に度肝を抜かれた

こんなところになぜこの動物が…? 思いがけない場所で予想外の野生動物に出会すと、基本的に人は驚くものです。それが生活圏内であればなおのこと、まして自宅近辺に正体不明の生き物がいるとなると、未知への恐怖心も相まってより衝撃を覚えるものかもしれません。

ポーランド南部の古都クラコフを拠点に活動する動物愛護団体KTOZ Krakowskie Towarzystwo Opieki nad Zwierzętamiに今月、1本の電話が寄せられました。

「早く…早くあの生き物をなんとかして!」電話の向こうの女性はかなり緊迫した様子でした。

「アパート前の木に気味の悪い生き物がずっと座ってるのよ、窓から室内に入られたらとでも思うと…住人は怖がって窓を開けようとしないわ!」

捕食された鳥では?とスタッフの問いかけに対し、女性の声はますますヒートアップします。

「鳥じゃないわ!茶色い何かが木の枝の間に座っているのよ、そう…まるでイグアナみたいなのが! 2日間もずっと木の枝に座ってて、皆怯えてるの、早く引き取りに来て!」恐怖からか女性は半パニック状態でした。

しかしここは東欧ポーランド。4月に入ったとはいえ、まだ朝晩寒さが厳しいこの地域にイグアナ…?といぶかしく思うスタッフでしたが、もしかしたら脱走したり捨てられたりした可能性もあります。ここ数日の夜間最低気温は氷点下。もしかしたら、凍死して木に引っかかったままかもしれない…と考えながらも現場に急行しました。

 

現場に到着した2名のスタッフは待ち構えていた依頼主の女性に案内され、謎の生き物が見える窓へと向かいます。ライラックの木の枝の間に居座る未確認生物を窓越しに恐るおそる、慎重に観察するスタッフ…謎の生き物はピクリとも動かず静止したままです。

注意深く近づき観察すると、謎の生き物はどうやら手足がないらしく、どう見てもイグアナではないようです。

パッと見、巨大なサナギに見えなくもないその茶色の体は日差しを浴びてキツネ色に輝いていました…

facebook/KTOZ Krakowskie Towarzystwo Opieki nad Zwierzętami

もうお分かりでしょうか?

 

実はこの謎の生き物の正体はクロワッサン

正体不明のクリーチャーとして住民を2日間にわたり怯え上がらせた「脅威の存在」は、サクサクの表面とモチっとバター香る中身が美味しいお馴染みのフレンチパンだったのです。

おそらく誰かが鳥の餌にするために木の枝に投げた、もしくはアパート上階の窓から投げ捨てられたものではないかとスタッフは考えているそうです。

それにしても…窓の側の木に居座る未確認生物に2日間も恐怖のどん底に陥れられた住民は意外すぎる正体にさぞかし脱力したことでしょう。勝手に勘違いしたとはいえ、なんとも人騒がせなクロワッサンです。

美味しいはずのパンが引き起こした一騒動。とはいえ、事件を解決に導いた同愛護団体は「身の回りで気になることがあればいつでもご連絡ください。通報をせずに悲劇を招くよりは、今回のように笑いに終わったほうがまだマシです」とFacebookに投稿しています。

プレビュー画像: ©️facebook.com/KTOZ Krakowskie Towarzystwo Opieki nad Zwierzętami