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勇気をくれる

顔にアザのある娘に母親は同じアザのある人形をプレゼントした

米国在住のニコル・ホールにはウィンリーという1歳の娘がいます。ニコルは娘に「あなたは世界でひとつだけの美しさをもっている」と伝えることを自分の使命だと考えています。

ウィンリーには顔に生まれつき大きなアザがあります。ニコルはウィンリーの珍しいアザを「普通」から逸脱した欠点と考えるのではなく、他の人とは違う特別なものとして祝福したいと考えているのです。

ウィンリーが生まれた時、ニコルは医師からこの顔のアザは先天性巨大色素性母斑という稀な病気だと説明を受けました。体のどこにでもできる先天性の母斑で、色は茶色から黒になります。成長しても消えることはなく、悪性黒色腫(皮膚がん)を発症する可能性が稀にあります。

ウィンリーのアザは顔の右側全体を覆っています。幸いウィンリーのケースは悪性化の心配はそれほど高くありませんでした。「医師はいくつかの検査を行いましたが、母斑が健康上の問題を引き起こすのはごくまれなケースに限られると言って安心させてくれました」ただ、日焼けをしっかり防ぎ、定期的に皮膚科医にチェックしてもらう必要があります。

「私が怖いのは健康問題よりも、周囲からのいじめや差別です」

ニコルの心配はもはや医学的なものではなく、ウィンリーが周囲の人々から受けるイジメや差別、そしてウィンリー自身が自分をどう見るかという点だと言います。「私が怖いのは健康問題よりも、周囲からのいじめや差別です」とニコル。

ニコルはウィンリーの初めてのクリスマスに特別なプレゼントをあげたいと考えました。ウィンリーと同じく顔の右側に大きなアザがある人形です。もちろん特注品です。

「多くの人はアザのある人を見たことがありません」

他の人との接触への不安を取り除くため、彼女はInstagramTikTokでウィンリーとの暮らしを投稿しています。「多くの人はウィンリーのようなアザのある人を見たことがありません。人々にこの病気について知ってもらうのはとても楽しいんです」とニコル。さらに、インターネットのおかげで、ニコルは世界中の親たちとネットワークでつながることができるようになりました。

ニコルはアザをウィンリーの一部として受け入れていますが、アザがウィンリーの個性のすべてではないという点も強調しています。ニコルは娘のかわいらしさに日々目を細めています。「今まで見た中で一番ハッピーな赤ちゃんです。たくさんおしゃべりするし、ちょっと生意気にもなってきました」

ニコルは自身の活動を通じて、このようなアザを持つ人がいることを知ってもらうだけでなく、この社会が「普通」に美しい人たちだけで構成されているわけではないことを伝えています。

家族の愛情と献身的なサポートは、ウィンリーがいつか自分自身に誇りと自信を持つことにつながるでしょう。さらに、ニコルの活動は、ウィンリーの幸せだけでなく、すべての人にとって住みやすく居心地の良い社会の実現にもつながっていくのではないでしょうか。

出典:abcnews , nicolelucashall
プレビュー画像:©instagram/nicolelucashall ©instagram/nicolelucashall