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廃墟と化した精神病院に足を踏み入れた写真家。カメラが捉えた光景に思わず目を疑う
ドイツ・バイエルン州出身のペーター・ウンターマイヤーホーファーは、今はもう使われていない廃墟や廃屋の撮影を専門とする写真家です。彼が自身のFacebookやInstagramに投稿したイタリアにある精神病院の廃墟を撮影した写真が「鳥肌モノ」と話題を呼んでいます。
昔使われていたであろう手術台、治療椅子、そして様々な医療器具がそのまま残っています。不気味ですね…。
この精神病院跡はいつ崩壊してもおかしくないため、撮影中は細心の注意が必要です。
当時の精神病院と現代のメンタルクリニックはその性格が全く異なります。現代においては禁止されているような治療法も、当時は当たり前のように行われていました。
精神病院送りになったのは、精神病を抱える人々だけではありませんでした。反体制派や異なる思想を持つ人々も収監されたのです。
ペーターは撮影中、当時の精神病院での生活を今に伝える数多くの遺物を発見しています。
倒壊寸前の手術室や診療室からは、ここに閉じ込められた多くの犠牲者たちの悲鳴が聞こえてくるような気がします。
当時、精神病の“治療“と称して、主に電気けいれん療法やロボトミーとも呼ばれる精神外科手術が行われていました。
「治療不可能」と認定された患者の多くは、強制的に収容され、一切の自由を奪われました。
精神病院というコンセプトが生まれたのは18世紀のこと。その18世紀後半に入ると、数多くの精神病院がヨーロッパ中に建設されました。
ペーターが廃墟や廃屋に撮影に行くときは、通常一人っきりだそうです。暗い廊下や部屋を一人っきりで歩くなんて怖そうですね。
グランドピアノのような場違いな物を見つけることもたまにあるそうです。
ここで暮らしていた人たちは日々何を思っていたのでしょう。
どの写真の部屋もおどろおどろしくて入るだけで勇気がいりそうです。
この時代に生まれなくて本当に良かったな…と思ってしまいます。
被写体の美しさと怖さは表裏一体なのかもしれませんね。
ちなみにペーターは、これらの精神病院の名前と場所を明らかにしていません。死者への鎮魂を願う思いからです。
まるでホラー映画のようなロケーションですね。いつどこから幽霊が出てきてもおかしくなさそうです…。ペーターの他の作品にも興味があるという方は彼のホームページやFacebook、Instagramをご覧下さい!