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親の都合で突然アメリカへ。英語がわからず学校で独りぼっちでいたら突然サンタが日本語で話しかけた。その後サンタが取った行動に学校中が感動
夏休みなどの長い休み明け、久しぶりの登校に憂鬱な気持ちになる、そんな気持ちを覚えた経験をした人は少なからずいるはず。通い慣れた学校でさえそう思ってしまうのに、ましてや転校となるとその不安や憂鬱な思いは計り知れません。
親の仕事の都合で英語もわからないまま、思春期真っ只中にアメリカへ転校しなくてはならなくなったある生徒の話をご紹介します。
その生徒は中学1年生だった時、親御さんの都合で突然アメリカの田舎の学校へ通うことになったそうです。
もちろん校内で日本人は1人だけ。英語はままならず、英語圏以外の出身の生徒向けのクラスでも、周りがヒスパニックだったため授業はスペイン語が多く、馴染むどころか孤立してしまったそうです。もともとお友達が多かったということもあり、この孤立した状況に徐々に体が限界を感じ始め、腹痛が起こるということもしばしばあったそう。
そんな孤立が続いたある日のランチタイムに、1人の先生が話しかけてきたとのこと。その先生は真っ白なヒゲに赤ら顔という見た目で、それはまさにサンタクロース。
そして驚くことにサンタ先生の口から
「コニチワ、ワタシは○○デス。アメリカ人デス。ドゾヨロシク」
との言葉が。サンタ先生、実は校内でとても人気があり、その生徒はまさか自分がその先生と話しているとは夢にも思えず、驚きとこれまでの孤独感からか、その場でポロポロ涙が流れ号泣してしまったそうです。慌てたサンタ先生は、涙を流す異国から来たその小さな生徒を抱きしめ頭を撫でました。
それから、少しずつ状況が変わったそうです。その生徒はお昼休みにサンタ先生の元へ通い、サンタ先生も快く受け入れ、そして時には補修までしてくれてそうです。難しいだろう単語を先読みして、「ダイトウリョ」「ミンシュシュギ」とか日本語を挟んでくれることもしばしば。
そしてさらには、授業中のジョークに日本のトピックを挟むことで、他の生徒が日本に興味を持ち生徒間でコミュニケーションが生まれるよう工夫もしてくれたそう。その事がきっかけで、この生徒は他の生徒と徐々に距離を近づけ仲良くなる事ができたそうです。そして友達ができた事で、お昼休みのサンタ訪問の回数が減った生徒にサンタ先生はよかったと声をあげて喜んでくれたそう。
そして迎えた卒業式。なんと一番頑張った生徒に選ばれたその生徒は短いスピーチをすることに。そこでサンタ先生の話をしたそうです。
“自分がどれだけ不安だったか、どれだけさみしかったか、どれだけ嬉しかったか、どれだけ救われたか、どれだけ感謝しているか “
そして、サンタ先生には感謝してもしきれないし、受け入れてくれていったクラスメイトも大好きだということをスピーチで伝えました。そのスピーチを聞いた他の生徒たちの目には涙が。スピーチ後、サンタ先生が駆け寄って来て生徒を抱きしめたそうです。
そしてサンタ先生は生徒のスピーチを受け、自身も最初は異国から来たこの生徒をどう扱っていいのか不安だったこと、そしてこの生徒のことをすごく心配していたこと、仲良くなりたかったこと、最後には友達ができてすごく嬉しかったことと伝えてくれたそうです。
生徒はこのサンタ先生に出会えた事でアメリカの大学への進学を叶える事ができたそう。感謝してもしきれない思いを綴っています。
「サンタクロースの、あの大きな腕や胸や抱き締められたときに胸にぶつかってくるようなお腹の大きさと暖かさを絶対に忘れないと思った。そして彼がいたから、今はアメリカの大学にも進学できた。本当に感謝している。感謝なんて二文字じゃ伝えられないくらい感謝している。サンタクロースは何も言わなかったけれど、ネットで日本のことを色々調べてくれた事も、心配してくれていたことも、一人の生徒としてとても愛してくれたことも、私に素晴らしい青春をくれたことも、全部全部忘れない」
「今でも、サンタクロースは、私のカミサマです」
1人の先生が生徒に真摯に向き合った事で生まれた感動のストーリー。先生の生徒への深い愛に胸が熱くなります。
