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「抱きしめてお礼を言いたかった」赤の他人が 窮地に追い込まれた母親を救う

飛行機の旅は移動の速さは間違いなく最速ですが、必ずしもストレスが少ない方法とはいえません。機内のシートでくつろぐまでには、搭乗手続きや保安検査など次から次へと面倒な手続きが待ち構えています。特に子連れの旅ではハードルはグッと上がりますよね。

スペインのイビサ空港では9歳と1歳の双子を連れた母親が荷物預け入れのカウンターで立ち往生していました。

©Twitter/CoolCalmPoch

格安航空会社ライアンエアーのカウンターで、手荷物が大きすぎるため持ち込めないと言われたこの母親。超過料金は50ポンド(約7000円)、しかもカードでしか支払うことができません。しかし、母親はクレジットカードを持っていませんでした。

©Twitter/CoolCalmPoch

思わぬ事態に動揺する母親の周りを子どもたちが走り回るというカオスな状況でも、カウンターのスタッフは冷たく対応するだけ。女性はどうすればいいのかわからず、パニックに陥ります。​

そのとき、一人の若者が救いの手を差し伸べました。若者は困り切った女性に「大丈夫ですよ」と声をかけます。​「心配しないで。​私が払います」​それからクレジットカードを取り出し、驚いている母親の代わりにカウンターで超過料金を支払ったのでした。

©Twitter/CoolCalmPoch

​びっくりした女性は感謝のあまり泣きだします。​この感動的なシーンを別の乗客が自分のスマホで撮影し、その後すぐにネット上に投稿して、こう書きました。「3人の子どもを連れて旅行する母親のために、ばかげたライアンエアーの手荷物料金を支払ったこの若いヒーローに拍手を送りたい。​このフライトの座席の半分は空だったのに、数センチの手荷物のサイズの差がいったいなんだというんだろう」

​このときのビデオはこちらで見ることができます。

​この動画が話題になり、この女性は取材を受けました。3人の子どもの母親であるステファニーはイビサに住んでおり、イギリスの家族を久しぶりに訪ねるところでした。​最初に搭乗手続きを行なったスタッフには、バッグは手荷物として通過すると言われたにもかかわらず、その後、違うカウンターで突然、超過料金を請求されたということでした。幼い子どもたちを連れての久しぶりのフライトで、思わぬ事態に遭遇しパニックになってしまったと語っています。

ステファニーは自分の窮地を救ってくれた見知らぬ若者に心から感謝しています。​「信じられないほど寛大な行為でした」と彼女は言います。​「もし彼がいなかったら、子どもたちと一緒に旅行できなかったでしょう。​機内で彼は数列後ろに座っていたので、彼のところに行って抱きしめたいと思ったのですが、コロナ時代ですしやめておきました」

​この若者の無私無欲の行為がネットで賞賛される一方で、ライアンエアーの厳しすぎる対応にも非難が寄せられています。今はネット上の評判を航空会社も気にする時代。この青年は困窮している女性を救っただけでなく、航空会社のサービス改善にも一役買ったかもしれませんね。

プレビュー画像: ©Twitter/CoolCalmPoch