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飛行機が怖い?双子のパイロットが乗客からの質問に答えるQ&A

飛行機は短い時間で世界各地に移動できる便利な乗り物ですが、あんなに大きな物体が空を飛ぶというだけで不安や恐怖を覚えてしまうという人もいるでしょう。また、もし機内で緊急事態が発生したら?乱気流に遭遇したら?疑問は尽きません。

そんな不安や疑問を解決してほしいと、双子の兄弟パイロットが、乗客から寄せられる飛行機に関する質問にすべて答えるQ&Aを始めました。彼らは「Flying Twins」(空飛ぶ双子)という名義で、TikTokInstagramで、飛行機に関するさまざまな質問に答えています。

経験豊富なパイロットである二人は、人々の飛行機に対する恐怖心を和らげたいと考えています。飛行機に乗ると考えただけで冷や汗がでてしまうような人は、双子パイロットの説明を聞けば、不安が和らぐはずです。

1. 「鳥がエンジンに衝突したらどうするの?」

「高度約3000mまでは鳥との衝突が起こる可能性があります。稀に鳥がエンジンの中に入ってしまうこともあります。その場合、残念ながら、鳥は生き残れず、エンジンにもダメージが生じるでしょう。最悪の場合、エンジンの故障や火災につながることもあります。しかし、旅客機はエンジンが1つになっても安全に飛行し、着陸できます。また、すべてのパイロットはこうした事態に備えて十分な訓練を受けており、プロとして対処することができます」

2. 「乱気流ではどのようなときに心配すべき?」

「乱気流は風によって起こるもので、恐れることはありません。飛行機はどんな乱気流にも耐えられます」

3. 「離着陸時に機内の照明が暗くなるのはなぜ?」

「万が一、避難することになれば機内は真っ暗になります。離着陸時に消灯しておけば、暗さに目が慣れます。そうすることで、より早く避難を開始することができるのです」

sleeping on a plane

4. 「もし、パイロットが二人ともコックピット内で気絶したらどうなる?乗客はそれに気づくことができる?」

「ほとんど起こり得ないことですが、確率はゼロとはいえません。もし他にパイロットが搭乗していなければ、誰かが飛行機を安全に着陸させることができる可能性は非常に低く、無線による指示があったとしても不可能に近いです。しかし、長距離フライトには3人または4人のパイロットが配置されています。また、多くのフライトでは、乗客の中に非番の乗務員やパイロットがいて、その人が飛行機を安全に着陸させることができます」

5. 「両方のエンジンが故障したらどうなる?」

「万が一、両エンジンが故障した場合でも、機体は滑空することができ、墜落することはありません。機体は25分から30分ほど空中にとどまることができます。必要なシステムはすべて電源が入っており、油圧機器には小さな緊急用タービンが付いています。それにより、滑走路や適切な着陸場所に近づくための十分な時間を確保することができるでしょう」

6. 「飛行中に雷に打たれたら何が起こり、どう感じるの?」

「飛行機が雷に打たれることはあります。しかし、飛行機は一種の「ファラデーケージ」(金属の箱)構造なので、雷は飛行機の機体の外側を通過し、内部の人が感電することはありません。飛行機の中は絶対に安全です」

The lightning

7. 「機内で医療上の緊急事態が発生したら?」

「医療上の緊急事態が発生した場合、パイロットは無線で地上に緊急連絡を行います。そして、最寄り空港までの飛行を優先させます。着陸するまでの間、地上の医療スタッフと常に連絡を取り合います。パイロット、乗務員、航空管制官は、お客様の命を救うために全力を尽くします」

8. 「フライト中に誰かが亡くなったらどうするの?」

「乗務員は、乗客に医師がいるかどうかを尋ねます。死亡診断ができるのは医師だけだからです。医師が搭乗していない場合は、緊急医療として扱い、できるだけ早く最寄りの空港に飛びます。もし医師が死亡を確認した場合は、目的地までフライトを続けることになります」

9. 「食中毒に備えて機長と副操縦士のメニューが違うというのは本当?」

「それは部分的に正しいです。実際に違うメニューを食べるよう要求する航空会社もありますが、推奨のみという会社もあります」

Enjoying my plane food...

10. 「パイロットが何かの理由で不在の場合、経験の浅い乗客が飛行機を着陸させることはできる?」

「このケースは、飛行経験のないさまざまな人を対象にしたシミュレーションで検証されました。残念ながら、飛行経験のない一般の人のなかで、飛行機の操縦と着陸の方法について無線指示を受けながら飛行機を安全に着陸させることができた人はいませんでした」

11. 「妊娠中の女性がフライト中に産気づいたら?」

「つい最近実際に起こりました。乗務員が陣痛を誘発し、その後、健康な赤ちゃんが飛行中に産まれましたよ」

12. 「なぜ電子機器は機内モードにする必要があるの?そうしないとシステムが乱れてしまうというのは本当?」

「電源が入った電子機器は、通信機能に影響を与えたり、航空機から発せられる信号を妨害することがあります。そのため、少なくとも離着陸時にはすべての機器の電源を切るか、飛行中は機内モードにする必要があります」

Cockpit

13. 「2機の飛行機が空中で衝突する確率はどのくらい?」

「空中での衝突を避けるために、他の航空機との一定の距離が保証されるように飛行を計画・制御しています。万が一、航空機が近づきすぎた場合は、ガイダンスシステムがパイロットに警告を発し、回避行動をとることができるようになっています。上昇または下降の操作を開始するまでの時間は、システムにもよりますが20〜30秒です。これは衝突を避けるのに十分な時間です」

14. 「ほとんどの雲は無害だと聞いたけど、無害かどうかはどうやって判断するの?」

「気象レーダーで判断します」

The same weather, shown in two different ways (View 2)

事故の確率から言えば、航空機は公共交通機関のなかで一番安全だと言われています。心配性な方は、フライト前に双子のパイロットの経験に基づく回答を読んでおけば、不安が和らぐのではないでしょうか。また、飛行機が怖くない人にとっても、パイロットの経験談は興味深いものです。

出典: boredpanda , tiktok , instagram

プレビュー画像: © Flickr/rabble © Reddit/Tiptoedbymyself