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卵が産めないこのゲイカップルは 必死で”石”を温めた。それを見た飼育員がとった行動に 世界が泣いた。

ドイツの首都・ベルリンにある世界最大級の規模を誇るベルリン動物園は、2007年に世界的な人気を博したホッキョクグマの「クヌート」が飼育されていたことでも知られますが、今この動物園で飼育されているペンギンのゲイカップルに世界の注目が集まっています。

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ベルリン動物園で暮らす2羽のオウサマペンギンの「スキッパー」と「ピング」は、4月にハンブルクの動物園からカップルとしてベルリン動物園に引っ越してきました。2羽はベルリンでもそれまで通り仲むつまじい様子を見せていましたが、引っ越しを終えて間もなくすると、思いも寄らない行動を見せるようになったのです。

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それは「抱卵」と呼ばれる、親鳥が卵を抱えて温める行動です。どうやらスキッパーもピングも子育ての本能を持ちあわせているようで、卵の代わりに石を抱いたり、時には魚を抱卵することもあったとか。2羽の健気な様子を見て心打たれたベルリン動物園の飼育員は、ある驚くべき行動にでました。

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なんと、同じ動物園で飼育されているキングペンギンの母親が前月に放棄していた卵を2羽に与えたのです!ベルリン動物園ではこれまでペンギンの同性カップルに卵を孵化させる試みは行われていませんでした。しかし周囲の期待に応えるかのように、本物の卵を与えられたゲイカップルはすぐに交代で抱卵をはじめたそうで、このうれしいニュースに動物園には世界中から「感動した!」「愛に性別は関係ない」といった声が寄せられているそうです。

実は同性のペンギンカップルが放棄された卵を温め、見事に孵化させた記録は世界中の動物園で報告されています。アメリカ・ニューヨークのセントラルパーク動物園で飼育されていたヒゲペンギンの同性カップルが卵を孵化させた話は「タンタンタンゴはパパふたり」という絵本の題材にもなっています。

残念ながら、スキッパーとピングが温め続けた卵は今回孵ることはありませんでした。しかしベルリン動物園では、今後も機会があれば2羽に卵を託し「親になる機会を与えてあげたい」とコメントしています。

パートナー同士の絆が強いことで知られるペンギン。動物園という特異な環境でも、違いの愛を育み続けて欲しいですね。

プレビュー画像:©️Pinterest/thedodo.com