日本のフェスで【原爆】の話を突然始めたパティ・スミス 何事かと思って聞いていたらその場からもう足が動かなかった

パティ・スミスと言えば、アメリカが誇るパンクの女王です。ミュージシャンとしてパンクシーンで活躍しているのはもちろん、詩人、ペインターなど幾多もの顔を持っています。しかしアーティストとしてのスタンスは揺るがず、常に現代社会の理不尽に怒りの声を上げ、商業主義が蔓延する音楽界にあらがい続けているのです。

まさにパンクの精神を体現していると言っていいパティは、老齢と呼んでもいい域に達した今もなお精力的に活動を続けており、日本にも根強いファンが存在しています。

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そんなパティですが、2002年に日本で開催されたフジロックフェスティバルに出演した際、ある驚くべき発言をしていたこと、ご存知ですか?

その発言はなんと、戦争と、原爆に関するものでした。かつて敵国同士だった日本とアメリカ。以前こちらの記事でも紹介した通り、アメリカ人の中には、原爆投下の正当性を主張する人々がいることも確かです。そんな国からやって来たパティが、日本の観客に伝えたいこととは何だったのでしょうか?

実際にその動画をご覧ください!

 
パティ・スミスのメッセージ
 
まず、私が英語しか話せないことを謝らせてください。
けど、ここにいる方々が私のメッセージを感じ取ってくれることを信じています。
 
今の世界の現状を見ると、多くの国々が戦争に向かおうとしていると感じます。
戦争は非道徳で、そこに正義などありません。すべて間違っているのです。
 
戦争の結果は、皆さんの先祖…おじいさんやおばあさん、
ひょっとするとご両親が覚えているように、悲惨なものでしかないのです。
 
日本ほど、戦争の残酷さを身に沁みて理解している国はありません。
 
ですから自分たちの辿って来た歴史を学んで、子供たちに伝え、
そして世界の見本となってください。
 
世界で今生きるほとんどの人が、戦争を知らない人々です。
広島や長崎で、あなたたちの先祖がどれほど辛い思いをしたのか、
世界は今、忘れ去ろうとしているのです。
 
1946年、戦後直後に生まれた者として、私は私の先祖に代わって謝ります。
あなた方の国で起こったことについて、謝ります。
原爆を作ったことに、謝ります。
世界中の子供たちが、原爆の恐怖に震えながら生きなければならなくなってしまったことに謝ります。
 
今何よりも必要なのは、私たちが一体となって、私たちの政府に
戦争の恐ろしさを訴えることなのです。
 
…あと言っておくことは…あ、そうだ、ハロー。言い忘れてましたね。
 
お茶目にパティがスピーチを終えると、会場には破れんばかりの拍手が湧き起こりました。そこに言葉の壁など存在せず、観客は、ともすると議論を巻き起こしてしまうような危険な話題にあえて踏み込み、真摯な姿勢でメッセージを伝えてくれたパティの勇気を讃えたのです。
 
日本という国が帯びた使命は、もしかしたら外国からの方がクリアに見えることもあるのかもしれません。国の垣根やしがらみを超え、本当に伝えたいメッセージを届けられる。それこそが、アートの力なのかもしれませんね。
 
プレビュー画像: © YouTube/ cinemalovecinema
出典

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