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勤続32年、警察官はこの日退職する。最後の無線で明らかになった彼の過去に涙が頬を伝う
長年働いた職場を退職する勤務最後の日。勤続年数が長ければ長いほど、恵まれた職場環境ややりがいのある仕事であればあるほど、退職者にとっては感慨深いものがあります。
32年間勤務したデュエイン・レデュー巡査にとって、警察官としての最後の1日はとりわけ忘れがたい1日となったようです。
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パトカーから巡回中最後の無線を発信するレデュー巡査。所属するサウスブリッジ警察署の同僚一同から感謝とねぎらいのメッセージを受け取り、胸に熱いものがこみ上げます。しかし同僚たちはさらなるサプライズを準備していました。
それは息子、ネイトから退職する父の最後の無線コードを受け取ったという無線メッセージ。
思いがけない形で息子から門出を祝う言葉を贈られ、感無量のレデュー巡査…実は彼ら親子が歩んできた道のりは決して平坦なものではありませんでした。
2003年6月、レデュー巡査一家は車両事故に巻き込まれ、長男ニコラスと妻ケリー・マリーを事故で失くしてしまう悲劇に見舞われました。
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アメリカンフットボールに打ち込んでいた長男ニコラスは当時まだ16歳。最愛の妻の死に加え、将来を楽しみにしていた息子の死、家族2人の死はレデュー巡査を悲しみの底へと突き落としました。
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しかし、残された次男ネイトのため、レデュー巡査は悲しみに打ちひしがれながらも前を向いて生きることを決意。警察官として地域に貢献しながら男手一つで、ネイトを育て上げます。
家族を失った喪失感に押しつぶされることなく、二人三脚で、ときに支えあいながら事故後の人生を送ってきた2人。現在、ネイトは30歳。独り立ちし、2000キロ離れた街で暮らしています。
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しかし、事故から17年以上の歳月が流れたといえど、レデュー巡査の心から家族を失った悲しみが癒えることはありません。彼のInstagramには失った家族2人と息子ネイトへの愛に溢れたメッセージが数多く綴られています。
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「ニコラス・ロナルド、君が私たちと過ごした5987日、そして今日君が旅立ってから5987日の歳月がすぎた。君はいつまでも私たちの心の中に」
こちらは亡き妻への誕生日のメッセージ。レデュー巡査はネイトにだけでなく、妻と長男への誕生日にもInstagramでメッセージを投稿しており、家族への愛情溢れるメッセージは胸を打ちます。
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「55歳の誕生日おめでとう、ケリー・マリー、日々君が恋しくてたまらない、君のことを思うだけで今でも笑顔になれるよ…君が僕にとってどれほど大切な存在でずっとあり続けているか…君の想像を超えるだろうね」
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(まだ息子たちが幼い頃、レデュー巡査に贈った誕生日カード。ニコラスとネイトの幼い筆跡が可愛らしいですね)
家族を失った悲しみと向き合いながら残された息子ネイトと支えあい、今日まで前向きに人生を歩んできたレデュー巡査にとって、これまでの労をねぎらうネイトのメッセージはより一層、胸に込み上げるものがあったのでしょう。
「これまで長年献身的に働いてきた彼に、残りの人生を楽しんでもらいましょう。新たな冒険の始まりです。1041番レデュー巡査、父さん」
最愛の家族を失い絶望の淵に立たされたレデュー巡査とネイト。これまで喪失の悲しみに幾度も押しつぶされそうになりながら、懸命に生きてきた2人の17年間が去来するかのような、父と息子の無線やりとりに胸が熱くなります。
プレビュー画像: ©️YouTube/イミシン
