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すごい人たち

【肥満王にハゲ王…】王侯貴族につけられたあだ名が酷すぎる

フランス絶対王政の全盛期を築き「太陽王」と呼ばれたルイ14世、その整った顔立ちから「端麗王」と称されたフィリップ4世、ロシア史上最大の暴君と言われ猜疑心が強く冷酷な性格から「雷帝」の異名を持つイヴァン4世…

ヨーロッパの歴代の国王や王族・貴族には、それぞれの生き様や個性を表す様々なあだ名が付けられています。

中世騎士道の鑑と謳われ、その勇猛ぶりから「獅子心王」と称されたイングランド王リチャード1世や、非常に優秀な軍人として百年戦争で武勲を詠われたイングランドの王太子「エドワード黒太子」のように、歴史オタの血が騒ぐかっこいいあだ名をつけられた王侯貴族がいる一方で…

反対にとんでもない酷いあだ名をつけられた王侯貴族もいます。

まるで「お前の母ちゃんデベソ」並みの低レベルな悪口そのもの。思わず笑ってしまう、酷すぎるにも程があるあだ名をつけられた歴代の王侯貴族たちを紹介します。

1. 「ぼろ切れ、ぼろ雑巾」:フランス国王ルイ15世の四女マリー・アデライード・ド・フランス

ナプキンリングを作ることが趣味の彼女に、実父ルイ15世がつけたあだ名。

若い頃は非常に美しかったそうですが、あだ名は「ぼろ雑巾」。王女なのに…父、容赦ないですね。

ちなみにフランスの歴代国王随一の好色な絶倫王として知られるルイ15世ですが、そんなエロ国王につけられたあだ名は「最愛王」。随分と婉曲でソフトな表現です。

ルイ15世はアデライードだけでなく他の3人の娘にも酷いあだ名をつけていたことでも知られています。ヴィクトワールに「雌ブタ」、ソフィーに「ダニ」、ルイーズに「ゴミくず」と王家にあるまじき低俗なあだ名ですが、父王と娘たちの仲は良く、毎朝アデライードのサロンで父と4姉妹一緒にカフェの時間を過ごしたとか。

↓娘たちに酷いあだ名をつけておきながら、自分のあだ名は絶倫・エロ系ではないルイ15世

2. 「娼婦おばさん」:ポンパドゥール夫人(ルイ15世の公妾)

父王ルイ15世の愛称たちをことごとく嫌ったアデライードと3人の妹たちが、父の公妾ポンパドゥール夫人につけたあだ名。

4姉妹王女たちは夫人を陥れようと画策しましたが、賢い夫人はそんな彼女達をうまくあしらっていたようです。

3. 「赤字夫人」「オーストリア女」:フランス王妃マリー・アントワネット

ヨーロッパ宮廷のファッションリーダー的存在として、「船盛りヘア」や革新的なスタイルで注目を集めたマリー・アントワネット。衣装代だけで年間10億円、年平均170着の衣装を新調するなど、華やかで贅沢な暮らしぶりから、「赤字夫人」と呼ばれていました。

4. 「乞食王」:プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム1世

プロイセンの強大化に勤めたフリードリヒ2世の父フリードリヒ・ヴィルヘルム1世。財政・軍制の改革を進め「軍人王」とあだ名されましたが、その度を越した倹約ぶりから「乞食王」とも呼ばれました。

5. 「でぶの女たらし」:プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世

実際に愛人達との間に(分かっているだけでも)8人の子供を産ませるなど女たらしの享楽主義者ではありましたが、音楽や演劇などの芸術に造詣が深く、それまで粗野な軍事国家だったプロイセンに芸術の息吹を吹き込むなど、それなりに貢献はしたようです。

6. 「ヒラメ」:プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世

容姿から「ひらめ」とあだ名されたそうです。酷い…

7. 「鎧を着た豚」「黒いブルドッグ」: ベルトラン・デュ・ゲクラン

百年戦争初期に活躍したフランス王軍の勇猛な司令官。豪傑で人並み外れた体格と「レンヌからディナン地域一帯で一番おぞましい」と評された顔立ちからブルドッグなどのディスり系異名が付いたと言われています。今なら問題になりかねない、容赦ない容姿いじりです。

8. 「Bluetooth 」「青歯王」:デンマーク国王ハーラル1世

ノルウェーとデンマークを無血統合したことで知られるデンマーク王。歯に神経が死んだ歯があり、それが青黒い灰色だったので「Bluetooth (青歯王)」のあだ名で呼ばれるようになりました。

デンマークとノルウェーを平和的に統一した事績にちなみ、複数の電子機器をつなぐ通信技術のBluetoothの語源と開発時にコードネームとして使用され、現在も使われています。

ちなみにBluetooth のロゴはハーラル1世のルーン文字のイニシャルを組み合わせたものです。

9. 「肥満王」「シャルル肥満王」: フランク王カール3世

優柔不断で統治者としての才能も熱心さもなかったそうです。他にあだ名のつけようがなかったのかもしれません。

10. 「禿頭王」「シャルル禿頭王」: 西フランク王シャルル2世

「禿頭」というあだ名で知られていますが、実際に彼がハゲていたことを証明する史料は存在しないそうです。「続く争いの間にどんどん髪が抜けて、本当に禿げてしまったのではないか?」とハゲ説について真剣に推測する歴史研究家もいます。

ちなみに、869年頃に成立していたとされる「フランクの王たちの系譜」ではシャルル2世を「シャルル禿頭王」と呼んでいるため、その頃にはハゲ上がっていたことは確かです。

11. 「遍在する蜘蛛」: フランス王ルイ11世

別のあだ名は「慎重王」用心深く、陰険な性格で知られ、権謀術数の限りをつくし近隣諸国と領土争いを繰り広げました。その人柄は、至るところに網を張って、引っかかった獲物を食べる蜘蛛のようだと称され、「遍在する蜘蛛」という奇妙なあだ名がついたそうです。

その腹黒ぶりは父王に対しても容赦せず、1439年と1448年には父王の退位を謀ったが失敗に終わったそうです。一度失敗したくせに、二度も謀反を起こそうとするあたりがすごいですね。

ちなみに、当時の年代記には国王が誰からも愛されていなかったとはっきりと書かれています。

12. 「失地王」: イングランド王ジョン

出生時に父ヘンリー2世から領地を与えられず、末っ子として父から溺愛されるも、ジョンに領地を与えるため兄と戦争を起こした父を裏切り、勝利が確実な兄側に寝返るというゲスぶりを発揮

無能なくせに陰謀好き、恥知らずの裏切り者と評され、フランス領土喪失するなどの失態も重なり、褒めるとこなしのイングランド史上最悪の君主として知られています。

もはや悪口レベル、王侯貴族につけられた酷いあだ名の数々…特に「メス豚」とか「鎧を着た豚」とか…自分がこんなあだ名つけられたら陰で泣いてしまうかもしれません。

出典: soutai40.com, o3-web.com

プレビュー画像: ©︎pinterest/ja.wikipedia.org