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一見普通の大阪の市営バス。でもこのバスが居た場所は… その真実に日本中が涙した

10月7日午後10時41分ごろ、千葉県北西部を震源とする地震が発生。東京都と埼玉県で震度5強の強い揺れを観測しました。

都内で震度5強の揺れを観測したのは10年前に発生した東日本大震災以来ということもあり、かの震災当時を思い出した人も多いのではないでしょうか。

一枚の写真をご覧ください。これは2011年3月13日、東日本大震災発生の翌々日、宮城県仙台市で撮影された写真です。

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そこに映されているのは雪が降る中、ガレキの間を走る2台のバス。しかし、よく見ると「大阪市営」と書かれています。
なぜ、大阪のバスが仙台市に?と思った方も多いでしょう。

震災直後、各避難所から医療施設や商業施設、自衛隊設置の入浴施設へ向かう路線が多く開設され、またボランティアセンターや復旧現場へ関係者を運ぶ貸切車両も頻繁に運行されるなど、多くのバスが急遽必要になっていました。

この大阪市営バスもそんな状況の元、仙台市からの要請を受けた大阪市交通局が派遣したバス2台だったのです。

<帰ってきてから怒られましょかと運転手を送り出した>

震災発生から12時間後の翌12日の午前3時、大阪市交通局(現・大阪シティバス)に仙台市から支援要請が入りました。その知らせに職員は早朝にも関わらず、即座に運転手を手配。そして大阪市の備蓄倉庫にあった支援物資の乾パンと毛布も。

ただ、その日は土曜。市営バスを仙台へ派遣するため関係省庁の許可をもらうには月曜まで待つ必要があったのです。しかし、テレビやラジオから流れる被災状況は深刻さをますばかりでした。すぐにでも出発すべき状況に職員は「手続きも段取りもあるかもしれないけど、帰ってきてから一緒に怒られましょか」と関係省庁の許可なくバスを送り出すことを決意。

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こうして同12日の午前11時すぎ、先遣隊として管理職1名及びバス運転手6名、仙台市交通局における地下鉄の被害状況等を確認するため、土木職員1名、そして毛布1,800枚、乾パン1万食を積めるだけパンパンに詰め込み、仙台市へ向かったのです。

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しかも、運転席以外にシートベルトがない路線バスは高速道路を走ることができません。そこで仙台までの道のり約850キロを大阪から一般道で激走。翌13日の午前4時、16時間をかけて大阪市交通局の市営バスが仙台市へ到着したのです。

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到着後、支援物資は各地の避難所に即座に届けられ、乾パンは人々のその日の朝食に、毛布は寒さで震える人々の元へ。そしてバスはその後、現地で人員輸送部隊として活躍しました。

「道さえあればバスは走れる」「今できることをしよう」「被災地の役に立てたら」と、人々を助けることを最優先に即座に動いた大阪市交通局の英断。

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「もう気持ちだけです」その言葉から職員たちの熱い気持ちが伝わってきます。

枠組みを超えて被災地へ向かった市営バスは、のちに2台が岩手県釜石市へ無償で譲渡され、工事関係者の輸送手段として数年にわたり使われたそうです。

<各地のバスが提供された>

震災2日後には支援物資を届けた大阪市営バスの他にも、日本バス協会の呼びかけによって日本各地から、小田急バス、京王電鉄バス、横浜市交通局、名鉄バス、岐阜バス、濃飛バス、名古屋市交通局、近鉄バス、尼崎市交通局(当時)、ジェイアール四国バスなどが東北へ向かいました。

またバスの無償提供は東京都交通局が岩手県に19台をした他、合計で約150台にも及んでいます。その多くは今も現地を走るバスとして健在とのこと。

バスの中には元の事業者のカラーをそのまま使用しているものもあり、阪神大震災を経験したボランティアの人々には地元バス会社のバスの存在は特に励みになったそう。

<事業者の枠を超えた助け合い>

東日本大震災から10年が経ちますが、これをきっかけに災害時にバス事業者が互いに協力し合う流れが続いているそうです。2019年に起きた台風19号によって甚大な被害を受けた福島県の郡山交通には、すぐさま東京都交通局から水没したバスの代わりになる車両が提供され被災地の人々を助けました。

「困っている人を助けたい」その一心で即座に動いた当時の大阪市交通局の職員たち。ガレキが積まれた道路を雪降る中走る大阪市営バスのそんな姿に日本中が胸を熱くしました。

東日本大震災から10年以上経過した現在、その記憶と学びを風化させないことがこれからの課題です。

10月7日に発生した地震にともない、今後1週間で同規模の地震が発生する可能性があると気象庁は注意を呼びかけています。これを機に、ぜひ非常食の更新など、災害対策のアップデートをしてみてはいかがでしょうか。

最後になりましたが、今回の地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

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