えらい
17歳少女が珍しい病気をTikTokで公開する
子どもは時に残酷です。でも子どもたちの言動は周囲の大人の言動の写し鏡。なぜやってはいけないのか、きちんと教えてあげなければ子どもたちの行動はエスカレートしてしまいます。
特に、“みんなと違う”外見の子どもたちは、周囲の子どもたちや時には大人からの容赦ない偏見やひどい言動にさらされています。
アメリカ・バーモント州に暮らすオリビア・クロプチンは、周囲の冷たい視線を浴びてた子どもです。生まれつき左腕の血管が大きく広がっていました。

成長するにつれ、左腕は大きく膨らみ拡張した血管は青黒く皮膚に浮かび上がっていきました。左腕は大きく変形してしまいました。
オリビアは幼いころに、先天性の血管の形成異常で、特に静脈に影響がみられる「静脈奇形」という病気の診断を受けましたが、治療法は見つかっていません。両親は幼い娘を社会の冷たい視線からどう守るか悩み続けたそうです。

「ハルク」と呼ばれて
左腕の変形は年々目立つようになっていきました。クラスメートからいじめられることはよくあったというオリビアですが、ある日を境に「ハルク!」とからかわれるようになりました。
「ハルク」、それはマーベルコミックの怪物です。
人間離れした怪力を持つ巨人「ハルク」と呼ばれ、オリビアは深く傷つきました。自分と同じ病気を持つ人には会ったことがなかったので苦しみを共有することができず、孤独で、自分のことを醜いと思っていました。
でも少しずつ、オリビアは自信をつけ自分の体を愛することを学んでいきます。そして左腕をゆったりとした長袖の下に隠すのではなく、堂々とみんなに見せることにしました。

TikTokの彼女のアカウントswac42069000 では、彼女がこれまでどうやって病気と付き合って生きてきたかを公開しています。
「以前は、孤独で暗闇の中にいました」
そしてTikTokを通して、オリビアは初めて自身と同じ病気を抱えた若者たちに出会うこともできました。

「私のようにこの病気を持つ人たちのことをもっと知ってほしいです。同じ病気を持つ仲間と出会うまでは孤独で、暗闇の中にいました」
現在17歳のオリビアの笑顔には、自信があふれています。隠してきた左腕を堂々と見せてポーズをとる彼女の姿は輝いています。

病気を隠すのではなく、堂々と公開したオリビア。そうして彼女は仲間を見つけていきました。オリビアも、そして同じ症状を持つ若者たちも、もうひとりぼっちではありません。
こちらの動画からオリビアの様子をご覧いただけます。
TikTokで22万人以上のフォロワーを持つオリビア。彼女の笑顔や生き方がたくさんの若者に勇気を与えています。
出典: littlethings
プレビュー画像: © YouTube/truly
