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ジーンとくる話

毛皮養殖農家が育て上げた超肥満体の「モンスターキツネ」が悲惨すぎる

注意: この記事にはショッキングな画像が含まれます

フィンランドの動物愛護団体「Oikeutta eläimille(動物の権利)」の活動家が今年4月、毛皮農場に潜入。隠しカメラにより毛皮農場の驚愕の実態を捉えました。公開された映像はあまりにも衝撃的なものでした。

YouTube/ Oikeutta eläimille

フィンランドの毛皮農場で小さな檻に入れられたブルーフォックスは過剰に餌を与えられており、中には通常の5倍の体重にまで達する個体もいました。ブルーフォックスの一般的な平均体重が約3〜5キロであるのに対し、農場で飼育されていたブルーフォックスの平均体重はなんと19キロもあったのです。

 

YouTube/ Oikeutta eläimille

異常なほどに増量した体重により関節に過剰に負担がかった結果、そのほとんどの個体の脚が変形していました。飼育動物を超肥満体に太らせていた理由は明白です。太り大きくなればなるほど、より多くの毛皮を生産することができるからです。

YouTube/ Oikeutta eläimille

ホッキョクギツネの一種であるブルーフォックスは、その美しい青灰色の毛皮のために18世紀から乱獲されてきました。19世紀に入ると、毛皮養殖農場で飼育されるようになります。フィンランドはブルーフォックスの毛皮の世界最大生産国なのです。

Wikipedia/Blaufuchsfell

Oikeutta eläimilleによって映像が公開されると、フィンランドの毛皮養殖農家組合は、問題の画像が撮影された農場の飼育実態を見直すよう介入するとを発表しました。とはいえ、狭く薄暗いケージ内で暮らし屠殺されるキツネにとってはわずかな慰めでしかありません。

こちらがOikeutta eläimilleが公開した映像です (英語音声のみ):

毛皮の需要がある限り、こうした過酷な状況の毛皮農場が存在するのです。極寒地で毛皮を防寒の必需品とする場合を除き、ファッション感覚で毛皮商品を購入する際、その毛皮の製造過程にはどんな犠牲が払われていたのかについて考慮することも大切なのかもしれません。