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子ども

8歳児の喉に5年間刺さったままだったのは…?

小さな頃からひどい咳や呼吸困難、嘔吐に悩まされてきたオーストラリア在住の8歳の少年。喘息と診断されるも治療は一向に効かず、症状は悪化する一方。実は、彼の喉には3歳の時に飲み込んだあるモノが5年間ずっと刺さっていたことがわかりました。

小さな子どもは何でも鼻や口に入れたがるもの。親が見ているときであれば、まだいいのですが、時には背を向けた瞬間に危険なものを飲み込んでいる可能性があります。

オーストラリア、アデレードに住むマーリー・エンジャコビッチの両親は、我が子がなぜこんなに長い間苦しんでいるのか、まったく心当たりがありませんでした。

8歳になるマーリーは、3歳の頃から呼吸に問題を抱えていました。すぐに息苦しくなり、食事を喉に詰まらせたり、頻繁に咳込んだりしていたのです。病院では喘息と診断されましたが、喘息の吸入薬は一向に効くようすがありません。母親のスカイは自分の息子が本当に喘息なのか疑問をもっていました。

マーリーはスポーツをやりたがっていますが、運動を始めると咳はさらに悪化しました。呼吸がうまくできなくなり、食事も喉を通らなくなりました。水さえも喉に何度も詰まらせるようになっていったのです。

2021年12月、ひどい咳の発作が何時間も続くようになり、心配した両親は、マーリーを大きな病院に連れて行きました。

その病院で医師は、気管支と肺がひどく炎症を起こしていることを確認します。すぐに集中治療室に運ばれ、組織の炎症の原因を探るために手術が行われました。

思いがけない発見

その結果、経験豊富な医師も驚くような発見がありました。マーリーの喉の奥に、小さなおもちゃの花が刺さっていたのです。

手術で取り出してみると、刺さっていたのは、とても小さなプラスチック製の花。おそらくマーリーは幼児期にこのおもちゃを飲み込んでしまったのでしょう。

彼の両親はショックを受けると同時に、安堵しました。なぜなら、ようやく我が子を苦しめている原因がはっきりし、手術で解決できることがわかったからです。

しかし、それほど簡単には事態は好転しませんでした。マーリーの喉は、異物によってひどく傷つけられていたのです。食べ物を飲み込むとさらに食道が傷つくため、マーリーは4ヵ月間入院し、経管栄養を行いました。

現在、マーリーは再手術が可能な状態にまで回復。次の手術で症状が完全に消失することが期待されています。

「親としてアドバイスしたいのは、子どもが病気になったときは、1人の医師の診断だけでは不十分だということです」と母親のスカイは語っています。医師の診断に疑問をもったときは、母親の観察力と勘を信じて、訴え続けることが大事だとスカイは呼びかけています。

もしマーリーがレントゲン検査を受けていれば、喉に異物があることすぐにわかったでしょう。そうすれば何年も苦しむ必要はなかった…とスカイが悔やんでいるのも無理もないことです。しかし、何よりも幸いなことに、少年はようやくのんびりした暮らしを手に入れるのです。マーリーが元気にスポーツできるようになる日が待ち遠しいですね。

出典: nypost
プレビュー画像:© Facebook/Joshua Jered