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黒人銃撃を受け試合をボイコットした【大坂なおみ】 しかし翌日Twitterに上がった言葉に足がガクガク震えた

大坂なおみ選手と言えば、大阪府出身の女子プロテニス選手。アジアにルーツを持つ女子選手史上、初めて世界ランクNo.1を獲得しており、日本のみならず、世界でもその名を轟かせています。

アメリカ、ニューヨークで開催中の「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」に出場していたそんな大坂選手ですが、先日、突如として試合をボイコットすると言う意志を表明しました。一体何が起こったのでしょうか?

実はこのボイコットの背景には、ウィスコンシン州で8月23日に発生した、黒人男性が警官に背後から銃撃された事件に抗議するねらいがありました。

大坂選手は自身のTwitter上で、「私はアスリートである前に、黒人女性です。今はテニスをするよりも重要なことがあるように感じています」とコメントし、この銃撃事件を軽く見てはいけないという姿勢を貫きました。

 このような動きはアメリカのスポーツ界で広がっており、プロバスケットボールやメジャーリーグのチームが同じように試合をボイコットするなど、その波紋は広がっています。

このように自分の考えをしっかりと行動で示せる大坂選手は、アメリカ側からはまさに一流のアスリートだとして評価されています。ところが、日本のTwitter民は、アメリカとは少し違う反応を示したようです。

実際にそのツイートをご覧ください。

大坂選手の決断を尊重する声が上がる一方で、日本の人々からの意見は、「人に迷惑がかからないようにするべきだった」「政治とスポーツは別物として考えるべき」というものが目立ちました。

アスリートも1人の人間として、自分の考え方を示すべきであるというアメリカ的なものの考え方と、日本の「人に迷惑をかけてはならない」というカルチャーが見事に衝突したように見える今回の決断。

結局、大会側がこの事実に配慮し、大坂選手が出場する予定だった準決勝の試合日をずらし、それに大坂選手が応える形で落ち着いた今回の一件。

大坂選手がボイコットしたことで、周囲の人に迷惑がかかってしまったことは、間違いない事実でしょう。しかし同時に、このように大坂選手がボイコットしたことで、この事件について知ったという方も多いのではないでしょうか。

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母親は日本人、父親はハイチ出身のアメリカ人であると言う、複数の国のルーツを持つ大坂選手。

アフリカ系の人々に対する構造的な差別は何度も指摘されてきたにもかかわらず、残念ながら、今まで大きな変革が起こることはありませんでした。ブラック・ライヴズ・マター運動が盛んな今日…大坂選手も、今こそ自分が行動を起こすべきだと感じていたのではないでしょうか?

誰もが平等に活躍できるチャンスが持てる、そんな社会があってこそのスポーツであるということを私たちは忘れてしまいがちです。「アスリートである前に、黒人女性」…大坂選手の言葉に、深く考えさせられずにいられません。皆さんは、どう思いましたか?

プレビュー画像: / © Twitter/ espnW