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まるでメルヘン!130歳の亀がひとりぼっちのカバの赤ちゃんの世話をする

家族というものは、さまざまな形で発生します。これは人間だけに当てはまることではありません。動物たちもまた、思いがけない組み合わせで一緒に暮らすことがあるのです。

世界的に有名になった亀とカバの親子(おじいちゃんと孫?)をご存知ですか?種の違いを超えて仲良く暮らす2頭の姿はとにかくほのぼの。この奇妙な2頭の心温まる関係は、世界的に有名になりました。

カバの赤ちゃんオーウェンは、2004年の津波で群れからはぐれてしまいます。そして、ケニア沿岸で海藻に絡まって一人ぼっちでいるところを救助され、ケニアのモンバサ近郊にあるハラーパークという動物保護区に保護されます。

当時、ハラーパークに他のカバはいませんでした。カバは群れで行動します。オーウェンはそこで一番気に入った動物アルダブラゾウガメの雄ムゼーと一緒に暮らすことを決めました。

ムゼーはスワヒリ語で「おじいさん」という意味。年配の亀のなかでも長老格のムゼーはなんと130歳。

ムゼーじいさんは、遊び好きで活発なカバの赤ちゃんに付き纏われて最初はとても戸惑っていました。なにしろ、それまで平穏で静かな生活を送っていたのですから。

オーウェンはムゼーじいさんの行くところにどこでもついてきて、なんでも真似をします。寂しさのあまりムゼーに突進することもしばしばです。でも、次第にムゼーはこの子カバのことを好きになっていきました。ムゼーはカバの子にいろいろなことを教え始めます。ムゼーとオーウェンが仲良く泳ぎ、食べ、眠り、遊ぶ姿は人々を驚かせるとともに、見る人の心を癒しました。

このほのぼのした2頭の暮らしを見に、世界中からたくさんの訪問客がハラーパークを訪れました。2頭の話は本にもなり、ミュージカルにもなりました。

やがてオーウェンは大きくなり、ムゼーのそばで安全に遊ぶことができなくなりました。その頃、もう一頭のカバが保護区に来たため、飼育員たちはオーウェンをそのカバに引き合わせ、同居させることを決め、オーウェンとムゼーの暮らしは終わりと告げました。

オーウェンはムゼーおじいさんのことを今も覚えているでしょうか?ムゼーはきっと忘れていないでしょう。

出典:npr

サムネイル:©Facebook/Aramex