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アンビリーバボー

「ほとんど残ってなかった」ライオンに食べられた密猟者

じつは、ここ数年はサイなどの希少動物の密猟数は増加しているそうです。サイの角は、「ガンに効く」などと謳われ、中国やベトナムなどに密輸入されているのです。南アフリカでは、10年間でサイの個体数は70%減少したそうです。

しかし南アフリカのシブヤ自然保護区では、野生の本当の力を思い知らされる事件が起こりました。

通常、アフリカの自然保護区などでは、来園者は車から降りることはありません。車を降りるということは、とんでもない過ちなのです。しかし密猟者は、もちろん車を降りて狩りをします。

2018年7月3日、自然保護区の監視員は奇妙な光景を目にしました。双眼鏡に写っていたのは、6頭のライオン。夢中で獲物の肉をむさぼっています。

何かおかしいと、麻酔銃でライオンの動きを止めた監視員は、ライオンの群れに近づきおぞましい光景を目にします。数足の靴、ちぎれた衣類、そして頭が1つ転がっていたのです。さらに銃や、角を切り落とすのに使うノコギリも発見されました。

2016年には、密猟者はシブヤ自然保護区でサイ3頭を殺し、角を奪っていました。同じグループの犯行かは分かりませんが、今回は殺される側になってしまったのです。車から降りた密猟者グループは、6頭ものライオンの群れに囲まれていたのです。

少なくとも3名の密猟者が命を落としたとされています。「実際何名が食べられたのか、わかっていません。ほとんど何も残っていなかったのです」監視員は言います。

この事件が明らかになると、大方の予想通り密猟者に同情を寄せる声はほとんど上がりませんでしたが、密猟者を食べたライオンを殺すべきではないかという意見が上がりました。人間の味を覚えたライオンは、自然保護区内の人間を再び襲う可能性があるからです。

現在のところ、この6頭のライオンは人間に危害を加えるそぶりはないようですが、監視員は引き続きモニタリングを行っています。野生動物が人間に脅かされず暮らせる日が来ることを願っています。

出典: therainforestsite
プレビュー画像: © Facebook/DailySweden