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この6歳児は学校で1日しかいなかったのに、すでに先生を泣かした。

スコットランドに暮らすミリアム・グインは、5歳になる双子の母親です。娘のナオミと息子のアイザックは、二人とも自閉症を抱えています。特にアイザックの障害は重度で、彼は言葉を話すことが出来ません。幸せなな生活を送りながらも、ミリアムの毎日は緊張と不安、心配の連続です。

ナオミが学校に通うことになったときも、ミリアムは娘が学校でうまくやっていけるかどうか心配で仕方がありませんでした。しかし、ある素敵な出来事が彼女を励ましてくれました。

Facebook / Miriam Gwynne

学校での最初の週が終わったとき、クラスの助手の先生からミリアムの元に電話がありました。この助手のせんせは、ナオミが学校での初日をどのように過ごしたか、母親にどうしても伝えておかなくてはならないと思ったそうです。その内容に、ミリアムは驚きました。

「全ての母親がそうであるように、娘が毎日学校に通い始めたとき私はとても心配していました。制服のシャツを着せてネクタイをつけてあげながら、一般学級に加わることがはたして彼女にとって正しい選択なのか、私は悩んでいました。

娘は自閉症と選択性無言症と診断され、一人で着替えることも出来ず、トイレへも行けず、保育園で余分に1年を過ごしたにもかかわらず、まだクラスで一番小さい子供のひとりでした。

娘はまだ5歳なのに、どこへ出掛けるにも大きい負担を抱えています。

この兄妹が毎日感じている重荷を専門家は本当に認識しているのか、と私はしばしば考えたりします。

青い美しい目を持つ娘には、さらに重度の障害を抱えている双子の兄がいます。腫瘍を抱え、重度の自閉症で行動が予測できず、発達が遅れ、話すことも出来ません。娘は5歳にして、自分も障害を抱えながら、毎日それと向き合わなければならないのです。

娘が通うことになる学校は、息子の学校から20キロも離れている場所にあります。兄がいない環境で彼女は大丈夫なのか?話すことができなければ、どう要求を理解してもらえるのか?不安症や、脆弱性、小さな体格が原因で、ジメの対象にされてしまうだろうか?家庭でのストレスが学校での学習に支障をきたすだろうか?

私は心配で仕方がありませんでした。

でも学校での最初の週が終わると、何かが変わりました。クラスの助手の先生が、私の特別で、繊細で静かな娘が、一言も使わずにクラス全体を変えてくれたと教えてたのです。

クラスには、娘の他にも静かな子供が二人いたそうです。英語を話すことができない子供たちでした。授業中、助手先生が同時にサポートできるように、娘はこの子供たちの隣に座らされていました。学校にはロシア語を話せる教師がいなかったため、一般学級に加わることになった子供たちをサポートするための最良の方法を試行錯誤していたようです。

先生は授業を進め、子供たちは床に座っていました。私の娘も座って熱心に聞き入り、自分の席に戻ります。その後、生徒たちは絵を描いて自分の名まえを画用紙に書くように指示されました。熱心な子供たちが鉛筆やペンを手に取り始めるなか、娘は席に座り、助手線先生が教師の指示を理解することができなかった例の二人の生徒を一生懸命助けてあげているのを眺めていたそうです。

他の子供に助けを求められ、助手先生がその二人の側を離れたとき、ナオミは席から立ち上がって二人の席へと歩み寄ったといいます。そして、二人の机の真ん中に置いてあった水筒をどけ、2人の手を静かにとり、それぞれの子供たちの名まえを指し、続いて画用紙を指し、クレヨンを一本とってそこに薄い印を付けると、周りの生徒たちがしていることを2人に見せるように周りを指を差したそうです。

三人は言葉を使わずにコミュニケーションをとろうとしていたのです。そしてナオミの教えてあげたことを理解した二人は、ゆっくりと英語で書かれた自分たちの名まえを画用紙に写し始めました。娘は2人を見つめて微笑むと、自分の席へ戻って自分の名まえを書き始めたそうです。

助手先生は涙を流し、担当の先生はその様子を静かに見つめていたといいます。

クラスで一番期待されていなかった子供が、コミュニケーション障害と診断された子供が、コミュニケーションの方法を周りのみんなに教えることができたのです。

もちろんナオミはロシア語はまったくわかりません。しかし、複雑なニーズを必要とする、言葉が使えない双子の兄との生活が、言葉を一切使わずクラス全体を変えられるような力を彼女に与えてくれていたのです。人を助けるのに、娘は言葉を必要としません。

娘のことがまだ心配です。でも彼女には、どんな状況も美しいものに変えてしまう力があることを私は知っています。そんな娘を心から誇りに思っています」

Posted on Monday, February 8th, 2016 on Love What Matters

Facebook / Miriam Gwynne

友達に対する優しさや思いやりについては、心配する必要は全くなさそうです。この素敵なエピソード、家族や友達にもシェアしてくださいね。