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父親が亡くなった赤ちゃんの墓を掘り起こすと、そこにはプラスチック製の等身大人形が。

ホンジュラスのエル・パライソ県に暮らす兵士メルヴィン。つい最近まで子供の誕生を心待ちにしていたメルヴィンを突如悲しみが襲います。生まれてくるはずの赤ちゃんを亡くしたのです。メルヴィンのパートナーのローザ・カステヤノス・ディアスは双子を授かったものの、出産中に双子のうちの一人を死産するという悲劇に見舞われたのでした。それでも、亡くなった我が子が棺に納められ地中深くに埋葬される前に、その顔を一目見たいと望んだメルヴィンでしたが、ローザはそんな彼の願いを拒絶しました。ローザの不審な反応に違和感を抱いたメルヴィンは葬儀翌日の夜、友人たちと墓地に向かいます。しかし、そこでメルヴィンが知った事実は彼の心を深く傷つけるものでした。

Imgur/sovietshooter83

当時、双子の出産を控えたローザは切迫流産の危険性があり、より近代的な設備が整った首都テグシガルパの病院で出産するため、114キロの距離を一人車で走行しました。ホンジュラスでは子供の父であるパートナーが付き添い出産する風習はなく、ローザも一人で双子の出産に挑みました。しかし生まれて間もなく、メルヴィンはローザから悲しい報せを受け取ります。双子の一人が死産し、もう一人は生死の境にあり集中治療を受けているというものでした。

Imgur/Dylansville

その後間もなく双子の一人を病院の集中治療室に残し、赤ちゃんの入った棺とともにエル・パライソに戻ったローザ。メルヴィンは子供を失った悲しみに打ちひしがれ、精神的に参ってしまうほどでした。ローザは友人や家族とともに亡くなった赤ちゃんの葬儀の手配をし、通夜をとり行いました。そして葬儀当日、メルヴィンはローザに埋葬前に我が子を一目見たいと頼みます。しかしローザは彼の願いを聞き入れることはなく、安置室のスタッフに棺を閉じたまま、どんな状況でも決して開けるひとはないようにと言い渡したのです。ローザの奇妙な対応に友人や家族、そしてメルヴィンは不信感を覚えました。母親が悲嘆にくれるあまり、亡くなった赤ちゃんを誰にも見られたくないと望んでの行動なのか、それとも、もしかしたら拒絶的な態度の裏には何か他の理由があるのか?

その翌晩、友人を連れて墓に戻ったメルヴィンは小さな棺を掘り出しました。そして我が子が眠る棺を開けたメルヴィンは、思わず心臓が止まりそうになりました。なんと、棺の中に横たわっていたのは、赤ちゃんの衣装をきたプラスチック製の人形だったのです。

メルヴィンはただちに警察に通報しました。駆けつけた警察はローザを告訴するよう勧めましたが、メルヴィンは提案を却下します。そしてテグシガルパの病院で治療中のもう一人の双子の状態を病院に問い合わせました。病院関係者の返答は衝撃的なものでした。「そんな赤ちゃんはいない」判明した事実はそれだけではありませんでした。ローザはその病院で出産すらしていなかったのです! 後に分かったことは、メルヴィンが二人の関係を終わらせようとしていることに気づいたローザが、双子の妊娠をでっちあげたというものでした。

一人の女性の嘘がもたらした悲しい騒動。9ヶ月もの間、双子を妊娠したふりをしてパートナーのメルヴィンや友人家族を騙し続けたローザですが….一体どのようにして?そして虚偽の出産予定日が近づくにつれ、どんな思いだったのでしょうか?