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ジョーク

ジョーク: 小人に驚嘆するオーナー

アメリカの片田舎のバーでの出来事です。小脇に箱を抱えた男性がふらりとバーに入ってくると、カウンター席に腰かけ、オーナーに話しかけました。

「これまで見たこともないような珍しい代物を見せるから、一杯奢ってくれないかい?」

「お客さん、私はこれまで30年以上も世界中を訪ねてきましたからね、ちょっとやそっとのことでは驚きやしませんよ。でも本当に私を唸らせる珍しいものを見せてくれるなら、この店のどんな高い酒も御馳走しますよ」

すると男性はカウンターに置いた箱の中から、小さなピアノを出したかと思うと、次に小人を出しました。身長30センチほどの小さな小人はピアノの椅子に座ると、ピアノを演奏し始めました。それもプロさながらの見事な腕前です。

Piano Man

これには百戦錬磨のオーナーもビックリ仰天。

「なんてこった!こんなの見たことない!参りました、今日は私の奢りです、なんでも飲んでください。それにしても、どんな仕掛けがあるのか是非教えてくれませんか?」

「ああ、実は屋根裏部屋で本物の魔法のランプを見つけたんだよ。擦ったらランプの精が出てきたんだけど、ちょっと変わったヤツでさ。1つだけ願いを叶えてやるって言うんだよ。それと、誰か俺にいいことをしてくれた人にランプを引き継がせるように言われてさ」

そう言うと男性はランプを箱の中から出し、オーナーに手渡しました。

「あんたは俺に奢ってくれるし、なんならこのランプ渡してもいいぜ。ほらよ。でもな、願い事をするときは十分に気をつけるんだぜ」

降って湧いたかのような幸運にオーナーは言葉もありません。しばらく考えてから、オーナーはランプを擦りました。

すると…次の瞬間、バーカウンターに1ドル札を握ったミニオンが現れました。

pin

オーナーは数秒ほど呆気にとられていましたが、自分の願い事が間違えて叶えられてしまったことに気がつき、怒り出しました。

「まったく、なんてヘボランプの精だ。ミリオンドルをくれと願ったら、ミニオンを寄越しやがった!」

悪態をつくオーナーの肩をポンポンと叩きながら、慰めるように男性は言いました。

「だから言ったろ、気を付けろって。あのランプの精、耳が悪いから、大きな声でしっかり発音しないとダメなんだよ。俺なんか聞き間違えられて30センチのピアニストだぜ」

「で、あなたは本当は何をお願いしたんですか?」

「ええ?俺はその…30センチの…」

 

…男性の願い、分かりましたか? 彼にとっては切実な悩みだったのでしょうね…

(ヒント: 英語で発音してみましょう)

プレビュー画像: ©Media Partisans