ハーレクイン症候群を持って生まれてきた姉妹

ルーシー・ベッツはイギリスに住む18歳の女の子です。彼女は先天性魚鱗癬、通称「ハーレクイン症候群」と呼ばれる肌の病気を持って生まれてきました。 ハーレクイン症候群は現在治療法のない深刻な病気で、この症状を持って生まれてきた子供の多くは通常数か月ほどしか生きることができないといわれています。発生率はおよそ100万人に一人と非常に珍しく、伝染性は全くないものの、外見の印象が強いため、差別・偏見の問題がある病です。

Youtube/Real Stories

ルーシーの両親が子供をもう一人欲しいと考えたとき、同じ症状を持つ子供が再び生まれることなどありえないと考えていたそうです。しかし次女のハンナもまた、ルーシーと同様の症状を持って生まれてきました。病気の発生率はおよそ100万人に一人、ところが魚鱗癬を抱えた子の兄弟が同様の症状を発症する確率はおよそ25%ほどまで上がるのです。

魚鱗癬は、通常に比べて皮膚がはるかに速いスピードで再生されていく病気です。これにより皮膚の表面が硬くなり、ひび割れ、魚の鱗のような皮膚の鎧に覆われます。症状が悪化すれば、手足の運動も難しくなり、顔の表情さえ作りにくくなってしまうそうです。

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小児皮膚病のスペシャリストとして活動するジョン・ハーパー博士によれば、病気は非常に深刻なもので、時には命に係わるほどのものとなる場合もあるそうです。「皮膚は、私たちの身体と外の世界とを隔てるバリアーのような働きをして感染症から守ってくれるものです。さらに代謝を活発に行うことで体温の調節や体内の水分が失われすぎてしまうのを防ぐという役目もあります。こういった皮膚の機能が失われた状態で生まれてきた子供は、非常に大きな問題を抱えていると言わざるを得ないでしょう」

このような環境の中でも、ルーシーとハンナは互いに支え合いながら幸せに暮らしています。2人は毎日2時間かけて入浴し、特殊な軟膏を体中の皮膚に塗る必要があります。毎日行わなくてはならない、苦しい試練です。

姉妹は、このような症状を抱えた姉妹は自分たちだけだとずっと考えてきたそうですが、彼女たちはある時同じ病を抱えた別の姉妹、ダナとララを医師に紹介され、現在も交流を続けているそうです。

ルーシーは話します。「いつも思うの。ある日朝起きたらこんな症状が全部なくなってくれればいいのに、って。でも、そうなったら結局私が私ではなくなってしまうのよね」

最近ベッツ家が入手した情報では、この症状に関係のある遺伝子を研究チームが特定することに成功したそうです。近いうちにより有効な治療法、そしてやがては根本的な治療法が見つかることが期待されています。

彼女たちの物語はこちらの動画で紹介されています(英語のみ)。

ルーシー、ハンナ、ダナ、ララの4人が、いつか病気のない人生を歩むことができるようになればいいですね。彼女たちの勇気と前向きな考え方には本当に感銘を受けます。

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