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ジーンとくる話

「ペットを選ぶか 家族を選ぶか」究極の選択を突きつけられた10代の少女

ペットを飼うということ、それはペットに愛情を注ぎ、その一生を責任をもって面倒をみるということを意味します。飼い主さんによっては、ペットは大切な家族の一員であり、人生の良きパートナーとして人と動物の垣根を超えた関係を築いているケースも多いのではないでしょうか。

もちろん、ペットと強い絆で結ばれている飼い主さんもいる一方で、「ペットはペット」と割り切った考えの人もいます。アメリカ最大級の掲示板サイトreddit で話題を集めた、「ペットを選ぶか、家族を選ぶか」究極の選択を突きつけられた10代の女の子の投稿をご覧ください。

「2年前、私が15歳のとき、父は職場の事故で亡くなった。去年、母は新しい彼氏のアントニーと交際をスタートさせ、つい最近婚約した。彼は私たちの住む家に引っ越してくるつもりらしい。でも、一つ大きな問題がある。彼は重度の犬の毛アレルギーなのだ。そして我が家には愛犬ダックスがいる…

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ある日、母から『もうダックスを飼うことはできない』と告げられた。私に相談もなし、一方的な宣告だった。『考え直してほしい』と抗議しても、私の意見なんて聞く耳も持たなず、お構いなし。私にとって、ダックスは大切な家族の一員なのに。11年前、父が施設から子犬だったダックスを引き取って以来、ずっとダックスは私にとってかけがえのない存在だった。父の死の喪失感を慰めてくれた愛犬を手放すなんて、私には考えられない。

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でも母は、ダックスのことなんて全然気にもかけてないようだった。早く家から追い出して、パートナーと新生活を始めたいのだろう。私は何度も泣きながら抗議したけれど、母の心は変わらなかった。ダックスを引き取ってくれる知り合いもいない。最後の頼みは祖父だ。1時間ほど離れた街に暮らす祖父に『ダックスの新しい飼い主になって、さもないと母がダックスを施設に送ってしまう』と懇願した。問題なのは祖父が高齢のため、日課の散歩や餌やり、そして動物病院に連れて行くことが困難な点だ。散歩や餌やりを代わりに頼めそうな人も祖父の周りにはいなかった。

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『おじいちゃんのところに引っ越しておいで』祖父からの提案を私はありがたく受け入れることにした。今ならコロナ禍で学校の授業もオンラインだし、通学することもなく6月には卒業だ。ずっとダックスと一緒にいられる。

早速、母に伝えると…母は激怒した。アントニーと母、私で3人家族なのに、家族を捨てるのか、それが母の言い分だった。私は『アントニーを家族の一員だと思ったことも、自分の父親だとも見なしたこともない、今の私にとって家族と呼べるのは、ダックスとおじいちゃんだ』と母に言い返した。

ダックスがいたおかげで、母との関係が最悪なまでにこじれたこの辛い時期も耐えられたけど、私が祖父宅に引っ越す1週間前、ダックスは一足先に祖父宅へと移っていった。たった1週間愛犬と離れ離れになっただけなのに、私はめちゃくちゃ寂しくて泣いてばかりだった。ダックスもそれは同じだったらしく、再会したとき気が狂ったみたいに大喜びしてくれた。

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母からは今も家に戻るよう連絡が来る。母に冷たくすべきではないのだろうけど、もうあの家に戻りたくはない。だってダックスと一緒に暮らせるだけで幸せだから。母が新しいパートナーと幸せなのは分かってる。それはそれで良いことなんだろうけど…でも、どうして私が愛犬と幸せになってはいけないの?母ではなく、愛犬を選んだ私はひどい娘なのでしょうか?」

母か愛犬か、10代の少女に突きつけられた難しい選択。彼女は愛犬を見捨てることはできませんでした。

 

 

プレビュー画像: ©flickr/sabotrax