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【鯨の尾びれオブジェに乗った電車】話題の現代アートかと思いきや…一気に血の気が引いた

オランダ・ロッテルダム近郊の小さな街スパイケニッセ。11月2日、のどかなこの街でいつもと変わらない朝を迎えた住民たちはとんでもない光景を目撃します。

その光景とは…

ドーン!

はい?

えええ?!

twitter/Stefan Simanowitz

一夜にして車両を使った現代アートが完成…のように見えますが、そうではありません。なんと地下鉄が高架の先端の車止めを突き破り、脱線。地元のランドマーク的存在のクジラの尾びれの巨大な像に乗り上げていたのです。

地元地下鉄運行会社RETによると、事故を起こした車両は現地時間の午前0時半頃、デ・アッケルス駅の高架上の操車場に入ろうとしたところ、停車位置を超えて高架の先端の車止めに突進。クジラの尾のおかげで奇跡的に転落を免れたそうです。

twitter/Stefan Simanowitz

事故当時乗客はおらず、唯一乗っていた運転士は自力で脱出し怪我はなかったものの、クジラの尾にうまい具合に乗り上げていなければ10メートル下の水面に落下し大惨事となるところでした。

それにしても…

まるで現代アートのようなシュールな事故現場風景。

煌々とライトで照らされると、アート感が一層増してまるで現代美術の展示会会場のようです。

twitter/Stefan Simanowitz

ちなみにこちらが普段の姿です ↓ 

twitter/Stefan Simanowitz

欧州メディアによると、このクジラの像は「クジラの尾びれに救われて」と呼ばれており、まさにその名称通り尾に救われる結果となったことに対し現地安全当局者は驚いているそうです。

「像の名の通り、クジラの尾のおかげで運転士は本当に救われた。信じられないことだ」と現地安全当局関係者は語っています。

同当局によると、運転士は事情聴取のために身柄を拘束されており、現在事故原因の調査が行われているそうです。

図らずも脱線落下防止に一役買った尾びれ像ですが、本来は駅や列車の安全対策とは全く関係のないプラスチック製のアート作品です。住民の希望により2002年に設置された当初、このような大事故阻止に奇跡的に貢献することになろうとは誰一人予測しなかったことでしょう。

「尾びれが車両の重みに耐えられ、本当に幸運だった」と制作者は語っています。

あわや大惨事となるところをクジラの尾びれに救われた暴走車両。奇しくもクジラのおかげで命拾いすることができた運転士はさぞかしホッとしたことでしょう。

プレビュー画像: ©️twitter/Stefan Simanowitz