車が壊れ、立ち往生していた高齢者に新車をプレゼントした若者

日本では高齢者による衝撃的な事故が相次いで報道されたこともあり、高齢者の運転適性についての議論が続いています。 加齢により視力や体力、判断力は変化し、若い時と同じというわけにはいかなくなるため、一定年齢になった高齢者は免許を返納すべきという意見や、高齢者には運転適性テストを導入すべきだという意見もあります。一方で、高齢ドライバーの多くは分別のある安全な運転をしているという声もあり、また、多くの高齢者にとって自動車は日常生活の必需品である点も考慮しなければなりません。車が「足」である運転者にとって、それを奪うことは「引きこもる」ことを強制されることにもなるのです。

この問題は世界共通で、各国政府や業界、人々の意見はなかなか折り合いがつかないことが多いようです。この問題についてちょっと考えさせられるようなニュースがウズベキスタンから届きました。

ウズベキスタンの首都タシケントに住むドニヨル・サリモフという若者は、運転中に道路の端に古い車が止まっていることに気づきました。旧式で風変わりな車です。どうも故障したようで、運転手の男性は、安全策もとらずに車の後ろでエンジンを開け、修理をしていました。ドニヨルは傍観することができず、自分の車を止めました。

車から降りて手助けしようとしたドニヨルは、その旧式の車が障がい者仕様の車だということに気づきました。

古い車を運転していたのは85歳のミルシディクという足が不自由な男性。助手席には80歳の妻が座っていました。

ミルシディクの車はハンドルがなくレバーで動かす仕様だったため、ドニヨルは動かすことができず、とりあえず車を押して安全な路肩まで移動させました。そしてロードサービスを呼びました。サービスセンターからやってきた整備士のおかげで車は無事に発車できましたが、その寛大な整備士は修理代を一切請求しませんでした。

この出来事の後もドニヨルはミルシディクのことが頭から離れませんでした。彼の障がいと年齢を考えると、あの古い車で運転させるのは心配だったのです。けれども彼が妻と通常の生活を続けるには車が必要です。ドニヨルはもっと安全性の高い車が必要だと考えました。

ドニヨルは思い切ってSNSでミルシディクの新車購入のための寄付を呼びかけました。すると、なんと10日のうちに予定金額が集まったのです。ドニヨルと支援者たちは「マティス」という新車をミルシディクと妻にプレゼントしました。思いがけない贈り物をもらった二人は、ドニヨルと寄付してくれたすべての支援者に心から感謝しています。

ドニヨルが考えたように、高齢者であっても、障がいがあっても、出かける楽しさや生活の充実は必要です。「危ないから高齢者は免許返納」というのは簡単ですが、さまざまな事情が背景にあることも考慮しなければなりません。

悲惨な事故を防ぐために、高齢ドライバーが長く安全に運転を続けるための取り組みがもっと活発に行われると同時に、高齢者が運転しなくても快適に過ごせる仕組みが整備されていくことを願います。

孫よりもかっこいいおじいちゃん、おばあちゃんの写真もあわせてご覧ください。

Vorschaubild: © Facebook/Doniyor Salimov

出典

boredpanda,

Vorschaubild: © Facebook/Doniyor Salimov

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