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福井県でコウノトリが 電柱の上に巣を作った。駆けつけた電力会社の対応は 信じられないものだった。

2019年4月下旬、国の天然記念物にも指定されているコウノトリのカップルが、福井県坂井市内の電柱の上に巣を作りました。営巣の様子を目撃していた周辺の住民からの「どうか巣を残してほしい」との要望に応え、北陸電力がとった行動に今、ネットで注目が集まっています。

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2019年5月9日、北陸電力は公式Twitterで「停電防止およびコウノトリの感電防止のため、配電系統の変更工事を実践しました」と発表。そう、北陸電力はコウノトリが安心して子育てを出来るよう、この電柱への送電を一時停止、別の電柱に配電を変更してくれたのです。

この投稿には8.7万件以上の「いいね」が寄せられ、4万件近くリツイートされるなど大きな反響を呼びました。そして配電を変更してからおよそ1ヶ月後の6月4日

電柱の上のコウノトリの巣で、4羽のかわいいヒナが誕生したのです!その後、すくすくと成長していくヒナたちを見守り続けるため、足環の装着が決定されますが、ここでも北陸電力が大活躍。会社の高所作業車で、獣医師さんたちの作業を後方支援してくれました。

コウノトリのヒナたちは、それからどんどん大きく成長していき、ついに8月2日

巣立ちを始めたことが確認されました。巣立ちをした後も、しばらくは寝るために巣に帰ってきていたそうですが、8月7日に福井県自然環境課の調査で、4羽のヒナ全てが巣立ったことが発表されました。ちなみに野生下で生まれたコウノトリが日本で巣立つのは1961年に福井県小浜市で確認されて以来、なんと58年ぶりの出来事なんだとか。

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なんとも貴重な瞬間に、ネットを通してではありますが、立ち会うことが出来てうれしいですね。地域住民のみなさんや北陸電力のサポートのお陰で無事に巣立っていったヒナたちが、いつかまた親鳥となって日本に帰ってくる日が訪れることを強く願わずにはいられません。