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トリビア

英王室を守ってきた近衛兵の魅力的な秘密10選

英女王エリザベス2世の国葬をご覧になっていて、長い黒帽子と赤い制服の近衛兵の姿が印象に残った方もいるのではないでしょうか。

ロンドンのバッキンガム宮殿を守る近衛兵は、ロイヤルガード(キングズガードまたはクイーンズガード)と呼ばれ、まさに英国の象徴。観光客にも大人気です。

この記事では、英王室の近衛兵にまつわる10の興味深い事実を紹介しましょう。

1. トイレ休憩なし

近衛兵は警備中は自分の持ち場を離れることが許されていません。もし、トイレに行きたくなったら、文字通りズボンを濡らすしかないのです。幸い?なことに、近衛兵の制服の厚いウールのパンツは、そんな「事故」を隠すのに十分なほど暗い色をしています。

2. 1日6時間直立不動

近衛兵の1日の労働時間は24時間から48時間。この労働日に、彼らは各2時間の勤務を数回行います。ときには1日6時間立ちっぱなしということもあるのだとか。その後、4時間の休息が与えられ、再び警備にあたります。大きなイベントの時には、さらに長い時間、立ち続けることもあります。

3. 儀礼だけではない

英国近衛兵は警備や儀礼での任務で知られていますが、ロイヤルガードの兵士はすべて英国陸軍の一員として訓練された歩兵で、実戦部隊としての任務もこなしています。

Queens Guard

4.笑ってはいけない

毎日、多くの人が衛兵を笑わせようとしています。それでも、近衛兵たちは真顔を保ち、「絶対に笑わない」ことは有名。しかし、彼らが誘惑に負けないのは理由があります。勤務中に笑っているのが見つかると数万円の罰金を科せられることもあるのです。

Queen's Guard

5. あご紐はあごの下ではなく、あごの前

彼らがあご紐をあごの下に装着しないのは、後ろから攻撃者が帽子を引っ張ったときに首を絞められるのを防ぐためです。また、あごひもに付いている真鍮製の金具は、剣で顔を切られたときの防具でもあるそうです。

6.女性もいる

英国衛兵といえば男性のイメージが強いのですが、最近はロイヤルガードに入隊する女性も増えてきています。2000年に初めて女性がロンドンの女王公邸の外で兵役を果たしました。2017年には、ロンドンで初めて女性が王室衛兵の長に就任しています。

President Trump and First Lady Melania Trump's Trip to the United Kingdom

7. 失神の手順がある

近衛兵が儀式などで失神する映像がたまに流れますが、実は衛兵には「失神の作法」があります。決して銃を離さずに地面にうつ伏せに倒れるように指示されているのです。

8. 仕事中に楽しむこともある

仕事中に笑うことはありませんが、ユーモアのセンスを持つことが禁じられているわけではありません。時々、観光客に冗談を言ったり、衛兵交代式で有名な映画のテーマソングを流したりすることもあります。これまでに、『スター・ウォーズ』のインペリアル・マーチや『インディ・ジョーンズ』『ゲーム・オブ・スローンズ』のテーマソングなどが流されました。

PsBattle: Two Royal Guards Having Fun In Their Uniforms

9. ときには沈黙を破る

衛兵が話すことを許されていないというのは、よくある誤解です。衛兵はたまに冗談を言うこともありますし、観光客が衛兵に近づきすぎると声を出すこともあります。正確には「女王の衛兵に道を空けよ!」など大声で叱責するのです。

10. 毛皮の帽子は何の毛皮?重さは?

あの黒い毛皮の帽子は熊の毛皮。見るからに重そうですが、重さはなんと2~4キログラムもあります。雨や雪が降れば、さらに重くなります。

Changing the Guard - Buckingham Palace

英女王の追悼番組などが数多く放映されたため、英国王室やその伝統に興味を持たれた方もいるかもしれません。ロンドン観光の際は、クイーンズガードからキングスガードとなった近衛兵の交代式もぜひご覧になってください。

出典: rd , citywonders
プレビュー画像: © flickr/Mark © flickr/Jonathan Jolande