ちえとくをフォローする

ジョーク

研究者が集めた世界最古の笑い話集

笑いは最良の薬であり、古くから人類とともにあったものです。

英国のユーモア研究者ポール・マクドナルド博士率いるグループが、ある研究の一環として、現存する最も古い小咄やジョークを10個集めて、発表しました。

歴史ある笑いをお楽しみください。

1. メソポタミア(紀元前1900年頃)のジョーク

こちらが約4000年前の遺跡で発見された最古のジョーク。「おなら」ネタはいつの時代でも人気のようです。

「太古の昔から一度も起きていないことは?」
「若い女性が夫の膝のうえで屁をこくこと」

Eine Frau legt den Kopf in den Schoss eines Mannes
©Pexels/Ilyasick Photo

2. 古代エジプト(紀元前1600年頃)のファラオジョーク

2番目に古いジョークはこちら。現代的にはNGかもしれません。

「退屈しているファラオをどう楽しませる?ナイル川に漁網だけを着た若い女性をたくさん投げ込み、ファラオに魚を捕ってくださいとお願いすればいい」

Sonnenuntergang am Ufer des Nils in Ägypten
©Pixabay/Angelika2101

3. 紀元前1200年頃、メソポタミアに伝わるなぞなぞ

答えの出ない「なぞなぞ」が愛されるのは今も昔も変わりません。

「アダブからきた3人の牛飼いは喉が渇いていた。一人は雄牛、もう一人は雌牛、三人目は飼料を積んだ荷車を持っていた。雄牛の持ち主は、自分の牛がライオンに食われるのを恐れて水を汲みにいくのを拒んだ。雌牛の持ち主は、自分の牛が砂漠に逃げ込むかもしれないと恐れて水を汲みにいくのを拒んだ。荷馬車の持ち主は、食べ物が盗まれるのを恐れて断った。

そこで、彼らは3人で水を汲みに行くことにした。彼らが出かけている間に、雄牛と雌牛は交尾し、仔牛を産み、仔牛が荷馬車の荷物を食べてしまった。問題:仔牛は誰のもの?」

4. 紀元前1100年ごろの結婚ジョーク(起源不明)

結婚に関するジョークは、どうやら結婚制度そのものと同じくらい古くからあるようです。最も古い結婚のジョークはこちら。

「片目が見えないある女性は結婚して20年になる。他の女性を好きになった夫はこう言った。
夫『君は片目が見えないようだから離婚しよう』
妻『20年も結婚しておいて、今頃になって気がついたの?』」

Eine blonde Frau mit verbundenen Augen und Blumen hinter der Binde
©Pexels/Monica Turlui

5. 古代ギリシアの面白い話(紀元前800年頃).

古代ヨーロッパの小咄として最も有名なもののひとつが、ホメロスの『オデュッセイア』の一節。

「オデュッセウスはキュクロプス(一つ目の人食い巨人)のポリュペムスに、自分の名前は【誰でもない】と教え、酔わせた挙句に、ポリュペムスの一つ目をつぶす。怒りくるったポリュペムスは仲間に『俺の目を潰したのは誰でもない』と必死に訴えるも、もちろん仲間は犯人を探すことはできなかった」

6. 古代ギリシャの有名すぎるQ&A(紀元前429年)

詩人ソフォクレスの書いた悲劇『オイディプス王』に登場する有名ななぞなぞです。

「問題:朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。 さて、その動物とは一体何?


答え:人間。赤ん坊の時は四つん這い、大きくなると2速歩行、老後は杖をつく。」

7. 古代エジプトの下ネタジョーク(紀元前30年)

人間とロバの違いは?

人間はロバより性欲旺盛。彼を妨げているのは財布だけ。

Zwei Esel an einem Zaun
©Pixabay/Wokandapix

8. 母親ジョーク、古代ローマ時代(紀元前63年〜14年)

なかなか勇気あるジョークです!

「皇帝アウグストゥスが自分の帝国を視察していた時、群衆の中に自分にそっくりな男がいるのに気づいた。興味をそそられた皇帝は『おまえの母親はかつて宮殿に仕えていたのか?』と聞いてみた。男は『いいえ、違います』と言い、続けて『しかし私の父はそうでした』と答えた」  

9. 古代ギリシャ(西暦300年〜400年)

古代の200以上のジョークを集めた世界最古の笑い話集「フィロゲロス(笑いの恋人)」の中の小咄。

「ある学者が、ロバに食べずに生きることを学ばせたいと考え、ロバに餌を与えなかった。ロバが飢えて死んだ時、彼はこう言った。『なんてこった。食べないことを覚えた矢先に、死んでしまうとは』」

10. 古代ギリシャの床屋のジョーク(紀元300年〜400年)

フィロゲロスのもう一つのジョーク。どうやら床屋は昔から世間話が好きなようです。

「宮廷の美容師から『どのように髪を切りましょうか?』聞かれた王はこう答える。『静かに切ってくれ』」

Eine Schere schneidet langes rotes Haar
©Pixabay/NomeVisualizzato

いかがでしたか?なかには、使い古されたり、時代に合わなくなったものもあるかもしれませんが、数千年前の人々のユーモアや洒落感覚は現代にも通じるものがありますね。

時代を超えたエキサイティングなニュース、こちらも併せてご覧ください。

首に鎌、足に南京錠をつけられた「吸血鬼」の骸骨がポーランドで発見される

出典:insider
プレビュー画像:©Media Partisans