ちえとくをフォローする

えらい

結婚式の花を再利用して病室に!米国の医師の卵が始めたプロジェクトが注目を集める

結婚式で最も費用がかかり、最も無駄になりがちなもの。それはお花です。香り高く華やかなフラワーアレンジメントはお祝いの席には欠かせません。しかし、結婚式が終わった後、愛情込めて育てられ、美しくアレンジされた植物の多くは捨てられてしまうのです。

ちょうど見頃を迎えたばかりの新鮮な花を「ゴミ」にして枯らしてしまうなんて、本当にもったいないですよね。結婚式が終わっても、まだまだ人々の目を楽しませることはできるはずです。

アメリカのバージニア州リッチモンドの医師の卵エレノア・ラブは、とても素敵なアイデアを思いつきました。研修先の病院で、落ち込んだり、不安を抱えている患者さんを元気づけるために、その花を再利用できないかと考えたのです。

エレノアは以前、花屋で働いた経験がありました。そのため、結婚式のためのアレンジメントフラワーやブーケが式の後にゴミ箱行きになることを知っていたのです。

あの花を集めて、患者さんのところに持っていったらどうだろう?エレノアは、作戦を立て始めます。そして「ザ・シンプル・サンフラワー」という団体を設立。ボランティアスタッフを集めて、結婚式やその他のイベントに使われた花を譲り受け、孤独な患者さんのもとに届けるプロジェクトを始めました。

エレノアは仲間達とともに地元の結婚式場に出向き、新郎新婦に「お花を病院に寄付しませんか」と、さりげなく声をかけます。ほとんどの新婚夫婦がこのアイデアを喜び、花の寄付に同意してくれます。

お花はお祝いの席の最後に引き取ります。エレノアと彼女のチームは、アレンジメントの中から新鮮な花を選び、美しいブーケにアレンジしなおします。そして、毎週約40人の患者さんのもとにこのブーケが届けられるのです。

医師としては駆け出しのエレノアですが、既に多くの人たちの力を結集させ、患者さんに喜びと癒しを提供することに成功したのです。「創造性は医学と科学に不可欠な要素です。この活動を通じて創造性を育むことが、私をよい医師にしてくれると信じています」とエレノアは語ります。

彼女は研修を終え、まもなく別の病院に勤務することになっています。エレノアと仲間たちは、NPO法人として申請中の「ザ・シンプル・サンフラワー」を通じて、この活動を他の病院や都市にも広げていきたいと考えているそうです。

美しい花に新しい命を与えると同時に、患者さんたちの孤独や不安を癒すことができるなんて、素敵なアイデアですね。エレノアと仲間達の活動の広がりが楽しみです。

 

出典: spotlightstories,

プレビュー画像: ©Facebook/VCU School of Medicine on the MCV Campus