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9歳の少年が警察犬を凶弾から守る

人間の400倍以上とされる優れた嗅覚で犯人を追跡、捜査活動をサポートする任務を担う警察犬。逃走しようとする犯人に飛びかかり逃走を阻止したり、その優れた嗅覚を活かして犯罪解決や行方不明者の捜索に一役買うなど、警察官のパートナーとしてなくてはならない大切な存在です。

米国オハイオ州に暮らす9歳の男の子、ブレディ・スナコフスキーはある日家族とテレビで警察犬特集を見ていたところ、あることに気がつきました。任務中の警察官たちは防弾チョッキを着用しているのに、警察犬は何も着用していないのです。

警察犬たちが身を守ることのできる防具を一切着用することなく、危険な現場で任務を遂行する事実にブレディは衝撃を受けました。

「警察犬にも防弾チョッキが必要なのに、なんとかしないと」そんな想いに駆られたブレディ。現代っ子らしくオンラインのクラウドファンディングで寄付を募ることを思い立ちます。両親の協力を得て、アメリカのクラウドファンディングプラットフォーム「GoFundMe 」にページを立ち上げました。

警察犬の防弾チョッキ購入資金への寄付呼びかけに対し、多くの人々が賛同。程なくして防弾チョッキ4着分の資金が集まり、オハイオ州警察に寄贈することができました。しかしブレディのプロジェクトはまだまだ始まったばかり。さらなる支援を獲得するため、地元議員に手紙を書いたりイベントで呼びかけるなど積極的に活動を展開。その結果、より多くの寄付を集めることに成功します。

これまでに寄せられた寄付金は総額31万5千ドル(2020年10月現在、約3900万円)以上。おかげで257頭の警察犬が防弾チョッキを受け取ることができました。また、寄付金の一部で地元ブランズウィックにドッグパークを設立。一般の犬はもちろん、毎週1日は警察犬と警察犬訓練士の専用施設として使われています。

ブレディの活動に対し、多くの警察犬訓練士から感謝の声が寄せられています。

「警察犬訓練士さんが泣いて喜んでいるのを見て、犬たちの役立てて良かったと実感したよ」とブレディは嬉しそうに語っています。

危険な現場での任務にあたる警察犬の安全確保に大きく貢献したブレディ。今後も彼の活躍に期待大ですね。

「いい子すぎ」て警察犬をクビになってしまった可愛い子犬の出世物語も是非ご覧ください。

 

プレビュー画像: ©Twitter/All Things Good News ©Twitter/Healthy Canines, Inc.