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仕事のネガティブな側面について公開告白する女性

看護師といえば、どんな印象を抱きますか?優しく献身的に患者を看護し支える「白衣の天使」をイメージする人も多いでしょう。しかし看護師の仕事は私たちが想像する以上に肉体的にも精神的にもハードです。人の生と死が交錯する医療の現場で、日々起こる深刻な状況下で看護師たちは懸命に任務を全うしています。

米国インディアナ州在住の看護師カイラ・トマスは、将来の看護師に向けて、現場で日々任務を果たす現役看護師の立場からFacebookにこんなメッセージを投稿しました。

Imgur/mylesthemurse

看護師として日々直面するリアルな現場についての投稿は大きな反響を呼び、55万人以上の賛同が寄せられました。看護師にとって仕事の現場で最も辛いと感じるもの、それは私たちがイメージしがちな患者の排泄物や嘔吐などの処理とはかけ離れたものだとカイラは訴えています。

「他人の血や排泄物処理なんて無理だと看護師になることを怖がらないで。

嘔吐物や血、排泄物で気分が悪くなるなんてことないから。すぐに慣れるから心配しないで。そんな光景も仕事の一部として受け止め、他にすべき38の事を考えながら、患者の排泄物を何にも気にせず片付けるようになるから。

あなたの心を動揺させるもの、それは呼吸困難に陥った患者の毎分40回の浅い呼吸。ぐったりしたまま、血色もなく産声もあげない新生児。血中トロポニン値が3倍で汗まみれの怯えた様子の患者が実は心臓発作を起こしていることに気づいた瞬間。子宮頸がん検査中に腸閉塞に気づき、患者に悟られないように配慮しつつも震える声で同僚に助けを求めるとき。

青白い顔でヘモグロビン値が4まで下がっているのに輸血を拒み、家族へ別れを告げ最期のときを迎える「エホバの証人」の信者。マウスウォッシュを誤飲し、酩酊状態で転倒し頭をぶつけほとんど反応を見せずチューブに繋がれた血中アルコールレベル18の4歳の子供。

集中治療室の高齢女性患者が蘇生処置を「希望しない」と署名する横で患者の娘が泣きながら考え直すよう訴えているとき。数ヶ月も誰も訪問者がいない小児科集中治療室に入院中の子供。母親がお腹の中の赤ちゃんの心音を確認できないことに気づいた瞬間。

どれも看護師になれば向かい合わなければいけない厳しい現実です。だから、排泄物のことなんて大した問題ではないから、すぐ慣れる。断言するわ」

緊迫した医療の現場で働く看護師だからこそ伝えられる、重みのある言葉です。人の生死に関わる深刻な場面に日々向き合いながらも、タフに最前を尽くすことを求められる看護師としての任務の厳しさをうかがい知ることができます。カイラのメッセージは、責任と誇りをもって職務を全うする多くの看護師の声を代弁しているはずです。