ジーンとくる話
男は弱っていたカラスのヒナを保護して命を守った しかし成長したカラスは恩を仇で返し始めた?!
イギリスのドーセット州ウェーマスに住むリー・カルバートさん(46歳)がそのカラスのヒナに出会ったのは、2020年3月、新型コロナウイルスがヨーロッパ中を飲み込む直前でした。
息も絶え絶え、弱りきったそのカラスのヒナは、親カラスから育児放棄され、捨てられているようでした。
新型コロナウイルス拡大の影響で、ちょうど船大工の職を一時解雇されたばかりだったリーさんは、このカラスのヒナを放っておくことができませんでした。
「今の自分なら、世話してあげられるだけの時間がある…」そう思ったリーさんは、迷わずにこのカラスのヒナを家へ連れて帰ったのです。
生まれてからまだ間もないヒナは、弱り切っていました。
リーさんは、24時間つきっきりで、エサをやったり、胸に抱き抱えて暖かくしてあげたり、懸命に世話を続けました。
その甲斐あってか…
ラッセル・クロウ(俳優の?)と名付けられたそのカラスのヒナは、徐々に体力を取り戻し、順調に成長していったのです。
しかし、困った事がありました。
リーさんの愛情を一身に受けて成長したせいか…
ラッセル、超傍若無人なワガママBoyに成長してしまったのです!
当然、立場は自分の方が上。リーさんのことははるか格下の存在として見成しており、リーさんの食べ物を奪い取ったりするなど、暴君ぶりを遺憾無く発揮!
あれ…助けたはずが、なんでこんなことに?!
挙げ句の果てに、嫉妬深い。
リーさんが、飼い犬のチャンクとヨーギという名前の2匹のブルドッグと楽しく遊んでいると、ヤキモチを焼いて、ブルドッグの耳をついばんだりしてくるんです!
今となってはリーさんもブルドッグたちも、ラッセル・クロウにはすっかり頭が上がらない状態に。
助けたはずが、なんでこんな目に?!トホホ…
けれど、それでいいのです。リーさんの心は満たされています。
もしラッセルがいてくれなかったら、リーさんは孤独にコロナウイルスのロックダウン期間を過ごすことになっていたかもしれないのですから。ロックダウンの直前の出会いは、まさに運命的だったと言えるでしょう。
リーさんはいつでもラッセルの健康のことを気遣い、献身的な世話を続けていると言います。
このままずっと、一緒にいたい。それは、リーさんとラッセルの、共通の願いなのです。(たぶん…そっぽ向いてますけど)
いかがでしたか?
恩を仇で返されているような感じもしますが…。ラッセルを懸命に世話していることが、リーさんの精神的な充足感につながっている部分もあるのでしょう。形はどうあれ、それも愛…なのかもしれませんね!