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勇気をくれる

犬に襲われ顔の半分を失った少年 母親は周囲の残酷な言葉に心を痛める

注)この記事には一部の読者にショッキングな印象を与える可能性のある画像が含まれています。

一瞬で人生が変わってしまうことがあります。米ノースカロライナ州グラナイトフォールズに住むブリタニー・ウェルズにとっては、2015年のある朝のわずかな時間で世界が一変しました。

ブリタニーは当時1歳9カ月だった息子ライダーから一瞬目を離したのです。その次に目にした光景に、彼女は一生悩まされることになります。

惨事は一家が感謝祭のお祝いで訪れた友人宅で起こりました。パーティの翌日、朝食を食べているときにライダーの姿が見えなくなったのです。「あっという間の出来事でした」とブリタニーは恐怖の瞬間を振り返ります。「窓の外を見ると、庭で彼がうつ伏せに倒れているのが見えました。駆け寄って抱き上げると、顔の片側が失われていたんです」

ライダーを襲ったのは2匹のロットワイラー犬でした。友人が飼っていた45kgもある大型犬で、同日、安楽死させられました。ライダーはすぐに近くの病院に運ばれましたが、顔の左側がほぼ完全になくなっており、腕は折れ、肺も損傷しています。医師からは助かる見込みは薄いと言われましたが、ライダーは14時間に及ぶ大手術に耐え、奇跡的に命を取り留めました。

生還はしたものの、ライダーの顔の左側は破壊され、左頬、鼻、左まぶた、歯の大部分が失われていました。その後、顔の一部を復元するために50回以上の手術を受けましたが、今も傷跡はなまなましく残っています。

しかし、問題はそれだけではありません。ライダーは毎日のように周囲からの心ない中傷に耐えてきたのです。

ブリトニーは周囲の反応についてこう話しています。「公園に行くと、子どもがライダーを指差して『モンスター』と叫んで逃げていくんです。この間は、買い物 していると誰かが『キモ!』と叫びました」

トラウマになるような体験をしてから6年以上経った今も息子が人々の残酷な言葉や態度に傷ついているという事実は、母親にとって耐え難いものです。「あれほど辛い出来事を経験したうえに、彼自身にはどうしようもないことのために彼に辛くあたる人がいることは、母親としてやりきれない思いです」

「彼は眼鏡と帽子を身につけ、時々下を向いて顔を隠すようにすることがあります。でも、私は毎日彼に、あなたは美しいよ、人と違うことは良いこと、素晴らしいことだと言っています」とブリタニー。母親は小さなファイターを全力でサポートしているのです。「でも、彼が学校に行くときのことを考えると、とても不安です。必ず意地悪な子が必ず出てきますから・・・」

ライダーはこれからも顔の傷とともに生きていかねばなりません。そして、これから大人になるまでに、まだ何度も手術を受けなければなりません。「でも、彼はファイターで、何があってもあきらめないんです」とブリタニーは誇らしげに話します。「彼には素晴らしい友人たちがいて、町にも彼のことを理解してくれる人々がいます。それが彼の自信につながっています」

精一杯彼をサポートする両親と友人たちの支えにより、ライダーがその強さと自信を失わずに成長していけますように。

出典:newsner , dailymail

プレビュー画像:© Facebook/Brittany Nicole