すごい人たち
住宅街に出現した小麦畑
ポーランド東部の都市ルブリンで、市街地のマンションのベランダから見える光景が、シュールだと話題です。
住宅街の真ん中の一画は、農家のヤヌシュ・ウィドラの所有地です。小麦農家のウィドラは、この時期、刈り入れ作業で大忙し。ただ、彼の農地の数メートル先にはマンションが林立しているのです。
大型の刈り入れ機が、マンション群の中で轟音を立てて小麦を借り入れる光景はちょっと奇妙。一体なぜこんなことになったのでしょうか?
この地域一帯はほんの10年前まで小麦畑でした。開発の波にのまれ農地が次々と宅地となっていくなか、ヤヌシュはたった1人、土地を売るのを拒否し続けたのです。都市整備担当者は、ヤヌシュはきっとそのうち妥協するだろうと思ったようですが、どうも甘かったようです。
騒音や粉じんなどの問題はあるものの、地域住民は「ヤヌシュは自分の仕事をしてるだけだ」と彼の行動を認めており、「コンクリートで固められた土地や向かいのマンションを見ているより、よっぽどいい眺め」だそうです。
それに、小麦が育ち収穫されるまでを間近で見ているので、「これほど地産地消の小麦はない」と購入希望者も多いそうです。
ちょっと不思議な光景が広がる日常の方が刺激があって面白いかもしれませんね。
出典: dailymail