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近所のおばあさんから悲しい秘密を聞いた男性、その場ですぐに手を差し伸べた

アメリカ・アリゾナ州に住むジャスティン・アーナンデスは、ある日の晩、飼犬を連れて散歩に出かけました。家の近所を歩き回っていると、ある家の前で不思議な光景に出くわします。大きな家の庭の前に車を停め、高齢の女性が1人で乗っていたのですが、どうも運転しているという感じではありません。それを見たジャスティンは何か嫌な予感がしたそうですが、それでもその段階では何か近所の人が不思議なことをしている、程度にしか考えなかったそうです。

Facebook/Justin Kingin Hernandez

次の日の夜、ジャスティンは前日と同じように犬の散歩に出かけました。同じルートを歩いていると、再びあの車が目に飛び込んできます。この時もエンジンもかけずに高齢の女性が乗っています。

Facebook/Justin Kingin Hernandez

この女性が毎晩車の中で何をしているのかを突き止めようと考えたジャスティンは、次の日この女性に会いに行き、そこで思いもよらない悲しい物語を知ることになります。今年で71歳になる女性の名前はテレサ。話によると、彼女は毎晩ああして車の中で眠るのだそうです。それを聞いたジャスティンが女性の家をよく見てみると、その理由がはっきりと理解できました。テレサの家は、床から天井まで完全にゴミで埋まっていたのです。家の中は電気も水道も止められている状態でした。

Facebook/Justin Kingin Hernandez

テレサは、愛する夫と死別して以降、飼犬と一緒に寂しい暮らしを送ってきました。彼女には助けを差し伸べてくれるような親戚などもおらず、やがて彼女の家は少しずつ人が暮らせるような環境からかけ離れていくことになったのです。

Facebook/Justin Kingin Hernandez

「僕は正直ショックだったよ。この辺りは気温が40度を超えることだってあるっていうのに、お婆さんが家の外でしか暮らせないなんて、おかしいよ。もし自分のお母さんやおばさんがこんな暮らしをしていたとしたら、僕は絶対にそんな生活をさせないよう努力するさ。だから、彼女にも自分の家での暮らしを取り戻してもらいたかったんだ」ジャスティンは話します。

Facebook/Dusty Lee

ジャスティンはすぐに行動を起こしました。Facebookページでこの女性への支援を募ると、すぐに国中からボランティアたちが集まりました。ボランティアたちは協力してテレサの家や庭からゴミを出していきました。しかし、彼らの行動はそこで終わりではありませんでした。

Facebook/Justin Kingin Hernandez

ジャスティンは、テレサが再び水道や電気を使えるようにしようと、未払い分の公共料金を集めるために寄付サイトも立ち上げました。さらに、ボランティアたちはテレサの家を復活させただけでなく、テレサを美容院の鏡の前に座らせてちょっとしたヘアアレンジをプレゼントします。テレサにとっては髪を切ること自体が数年ぶりだったそうです。

Facebook/Christine Aloha

自分のために親身になって動いてくれるボランティアたちを目の当たりにし、テレサは完全に圧倒されていたそうです。「あの子たちがいなかったら、私ひとりじゃどうすればいいのかわからなかったよ。助けてくれて本当にありがたいねえ。こんなに素晴らしい人たちなんて、世の中そう多くはいないだろうに」テレサは話します。

Facebook/Cheryl Lambert

テレサをサポートする活動は今も続いています。寄付はまだ集まり続けており、テレサが再び自分の家で暮らしやすい生活を送ることができるようになるのもあと少しだそうです。

ジャスティンのように他人の苦しみに目を向け、手を差し伸べてくれるという人は、現代ではますます少なくなっているのではないでしょうか。私たち自身が周囲にもう少し気を配るだけで、誰かの助けになることができるかもしれません。