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少年は母親に止めるように頼んだが、彼女はそれでも続けなければいけなかった。その背景の真実に涙する。

注意: この記事にはショッキングな画像が含まれます。

15歳のカナダ人、ジョナサン・ピトレは医学会で「バタフライ・チャイルド」と呼ばれている子供のひとりです。その美しい響きとは裏腹に、言葉は残酷な現実を表現しています。

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ジョナサンは生後間もない頃から希少な皮膚病である「表皮水疱症(ひょうひすいほうしょう)」を患ってきました。皮膚が非常に脆弱で、ほんの少しの刺激で表皮が真皮から剥がれて水ぶくれ(水疱)や皮膚潰瘍を生じてしまう病気です。蝶の羽のように繊細で脆い皮膚であることから、この疾患の子供は「バタフライ・チャイルド(蝶の子供)」と呼ばれています。ジョナサンの症状は重度で、どんな小さな動きでも皮膚の損傷が引き起こされてしまい、全身にできた水ぶくれにより皮膚がつねに剥けた状態になっています。

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炎症反応は喉にも起こり、食事をとるという基本動作ですら困難です。ジョナサンが体の痛みから解放されることは、一時たりともありません。

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10代になったジョナサンは、アイスホッケーに夢中になりました。スポーツをするためには相当な努力が必要な上、運動による皮膚の更なるダメージにより何日もの回復期間を要します。それでもジョナサンは何度もアイスホッケーに挑戦しました。

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入浴時間は困難を極めます。母親のティナはジョナサンを浴槽に浸すのを手伝い、包帯を一枚ずつ剥がします。繰り返される習慣ではあっても、決して慣れることはできないほどに極度の痛みを伴う作業です。包帯を剥がすたび、激痛に泣き叫ぶジョナサンの姿に母親は胸が締め付けられる思いです。

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「ジョナサンはバンドエイドを剥がすのを止めてと訴えることもあります。でも止めるわけにはいきません」目に涙を浮かべティナは語ります。

もちろんジョナサンにもティナの苦悩は分かっています。「簡単な作業じゃありません。聞くのと実際見るのとでは、大きな違いがあると思います」

疾患に立ち向かうことにより母子は強い絆で結ばれています。ジョナサン曰く、二人は「チームそのもの」だそうです。一旦ジョナサンが浴槽から出ると、ティナは新しい包帯を皮膚の水泡や裂傷に貼ります。その間、激しい苦痛をジョナサンは必死で堪えます。この入浴の全行程は3時間にも及びます。

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長年ジョナサンは自分だけがこの疾患を抱えていると思っていました。しかし2012年に催された集会で他のバタフライ・チャイルドの患者たちに出会うことができました。

「これまで誰一人同じ病気の子を知りませんでした。やっと自分一人じゃないんだと理解することができました」

同様の症状に苦しむ人々を支援する活動に触発されたジョナサンは、資金調達運動に参加し100,000ドル(2017年3月現在、約1,136万円)以上の寄付を達成しました。ジョナサンの目標は、同疾患が社会的認知されるための活動の一端を担うことです。

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また、疾患のために自分の人生を損なうわけにはいかないとジョナサンは言います。悲しいことに、バラフライ・チャイルドの平均寿命は約30年と短い傾向にあります。

「もう人生の折り返し地点です。精一杯生きないと」

2014年11月、ジョナサンが応援するアイスホッケーチーム「オタワ・セナトターズ」の選手達に会うことができました。主将を務めるエリック・カールソンは病気に向かい合うジョナサンの強さとその人柄に感銘を受けたそうです。

「彼に触れることはできないけど、だからと言って他の少年達と違うというわけではありません」

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ジョナサンの前向きな姿勢に勇気付けられる人々もいます。ジョナサンはこれまでずっと症状の改善を願いながら、医療治療を継続してきました。

2016年末、骨髄移植を受けるため、ジョナサンは放射線療法と化学療法を中止しました。骨髄のドナーは母親のティナです。

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手術は困難なものでした。まず医師は骨髄液を採取するためティナの腰骨に二つの穴を開け、の後骨髄液をジョナサンの血流に輸血しました。

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ジョナサンは担当医曰く、まだ「耐久戦」の状態にあります。医師達は移植された骨髄液がジョナサンの身体に生着するかどうかを確認する必要があります。もし生着が認められれば、ジョナサンの症状の改善が期待されます。

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こちらからジョナサンの日常生活について視聴できます。(英語音声のみ)

辛い疾患を抱えつつも人生を前向きに生きようとするジョナサンの強さには驚かされます。闘病生活を支える母親との深い絆から、自分の為、愛する誰かの為に生きようとする意志の強さを伺い知ることができます。

表皮水疱症の社会的認知を求めて現在も活動を続けるジョナサンは、数週間後に2度目の移植手術を控えています。彼の活動は、Twitterからフォローすることができます。もしよろしければ、この話を家族や友達にもシェアしてください。近い将来、表皮水疱症に対する有効な治療法が確率されることを願うと同時に、ジョナサンのこれかrを心より応援しています!